ウィーンによく見られるこの時期の花 443(キバナフジ)

今週のウィーンは典型的なAprilwetterです。

Aprilwetter...雲の動きが複雑で、青空と雨が交互に来るような不安定な天気のことで、言葉の通り4月によく見られる天候です。

先々週の週末は夏と言ってもおかしくない暑さで日中28℃にもなりましたが、先週から気温がぐっと下がり、朝は5℃前後、日中は10℃~12℃と寒さがぶり返しました。

今週は日中に気温も一桁で、明日からは雨のようです。

街中では厚手の上着を着ている人を多く見かけます。

でも季節は春...森の都ウィーンの街に相応しく緑が多くなり、たくさんの花が咲いています。

今年は2週間~ひと月ぐらいは早く花が咲き始めていて、え、これがもう咲いているんだということが多くあります。

今日のこの花も今年はかなり早く咲き始めています。

 

 

こちらはドイツ語でGoldregen (ゴルトレーゲン)、学名ではLabumum anagyroides、

日本語ではキバナフジとかキングサリと呼ばれています。

マメ科のキングサリ属です。

ドイツ語のGoldは金、Regenは雨なので "黄金の雨"なんていう直訳です。

背丈がかなり高いのもあり、黄色の花がまとまってたくさん咲いていますから遠くからでもよく目立ちます。

 

 

原産はヨーロッパ南部で、開花時期は5月~6月です。

高さは3m~7mぐらいに達し、ぶら下がっているひとつの房が10cm~30cmぐらいで、ひとつひとつの花は蝶のような形をしています。

花が咲いた後、8月ぐらいにできる実は豆果です。

 

キバナフジはたいへんな毒性があることで知られています。

公園や庭などに多く見られ、ウィーン川沿いやウィーンの森南方面の高速道路沿いにもたくさん見ることができます。

 

 

 

写真は全て2023年4月13日11:30頃、シェーンブルン宮殿で撮影したものです。