ウィーンによく見られるこの時期の花 436(ヤブイチゲとキバナイチゲ)

復活祭まで後1週間となりました。

今年は復活祭が3月31日とかなり早くやって来ます。

ウィーンの街を歩けば復活祭時期の空気を至る所で感じます。

四季それぞれの習慣に興味が無くても、ウィーンは街を歩けばそれを実感させてくれます。

復活祭に合わせてこの時期は色々な花が咲き始めて春の訪れを知らせてくれます。

ウィーンによく見られるこの時期の花としてキバナセツブンソウオウバイニオイガマズミマツユキソウを掲プリムラレンギョウヒメリュウキンカスピノサスモモユキワリソウベニバスモモをすでに紹介しましたが、今日のこの花もこの時期ならではの地元の花です。

 

 

こちらの白い花はドイツ語でBuschwindrößchen (ブッシュヴィントレースヒェン)、

学名ではAnemone nemorosa,

日本語ではヤブイチゲとか学名通りのアネモネ・ネモロサと呼ばれています。

 

キンポウゲ科のイチリン草属で多年草です。

ドイツ語の Windrößchenは"風の小さい(可愛らしい)バラ"という直訳ですが、和名ではヤブイチゲというあまり可愛らしくない名前がついています。

 

 

開花時期は2月~4月、花の色は白、高さは5cm~20cmぐらいまで、花弁は6~8枚です。

葉は手の平の形のように広がり、ギザギザの特徴的な形をしています。

原産はヨーロッパ、アジア北東部です。

 

学名の"アネモネ"と言うと春に咲く球根や秋植えが知られているようですが、それとは別種です。

アネモネは150種類があり、例えばそのひとつにハナアネモネがあります。

草地や林や森の中に多く生育、自生していて密集して咲いていることが多いです。

 


 

こちらはドイツ語でGelbes Windröschen(ゲルべス・ヴィントレースヒェン)、

学名でAnemone ranunculoides、日本語ではキバナイチゲです。

 

キンポウゲ科のイチリンソウ属で多年草です。

gelbはドイツ語では黄色という意味です。

原産はヨーロッパで、最初に紹介したヤブイチゲの黄色バージョンです。

 

開花時期は3月~5月、花の色は濃い黄色、高さは10cm~20cmです。

花が咲いた後に葉が登場します。

葉の先がのこぎりのようにギザギザになっていて、葉は花の下の周りにスカートを広げたように円形になっています。

 

写真は全て2024年3月10日16:50頃  Hagenbachklammで撮影したものです。

このキバナイチゲはシェーンブルン宮殿の庭園に今、多く咲いていますよ。