ウィーンに観光で来る方はたいていホテルやアパートメントホテル、ペンションに宿泊されると思います。
ウィーンには星の数ほどホテルやペンションがあり、部屋のレベル、立地条件の良さなど様々で料金もそれに合わせて様々です。
ホテルにはたいていエレベーターがありますね。
このエレベーターがごく普通のありふれたタイプもあれば個性的なものもあります。
数泊すると慣れてしまってあまり意識することがなくなります。
私はウィーンに住んでいますから、ウィーンで宿泊することはほとんどありませんが、仕事ではホテルの視察や、観光の始まりや終わりがホテルだったりすることが多くあるので、様々なホテルに行きます。
時として個性あるエレベーターを目にします。
このコーナーでも過去エレベーターに見えないエレベーターというタイトルで第1弾、第2弾、第3弾、エレベーターのおもしろい階表示などやパーテルノステル(循環式エレベーター)を紹介しましたが今日は久しぶりにエレベーターの話題です。
こちらはちょっと見とれてしまうようなレトロ風なエレベーターです。
120~130年ぐらい前の建物によく見られたエレベーターのスタイルで、装飾が印象的ですね。
エレベーターが着いても自動で扉は開かないので、自分で重い鉄の扉を開けて利用します。
エレベーターホールはガラス張りで区切られているのが分かりますが、当時はそんなものもなく、ワイヤーが露出して設置されていました。
エレベーター自身にも扉がなく、それぞれの階の扉だけがあることが多かったです。
つまりエレベーターに乗っている時には壁が動いているように見えて、その壁にも触ることができ、目的階についたら自分で扉を開けてそのフロアーに行くという感じです。
私が今の家に引っ越す前の19区に13年ぐらい住んでいた住居もこのスタイルだったですね。
現在では安全性を考慮して、エレベーターにも扉があってエレベーターホールも囲まれていることが多くなってきました。
このエレベーターの中の階表示はこんな感じになっていて、鉄の扉にはDRÜCKE Eと書かれていますね。
"E"はErdgeschossで0階...地上階を表します。
日本だと1階ですね。
このエレベーターは2009年2月に新しくなったもので、それ以前には古いエレベーターが使われていました。
意図的にレトロ風なあるいは伝統的に元のエレベーターの雰囲気を残してリニューアルされたものと思われます。
古い建物に入る機会があったらエレベーターを見てみるのも面白いと思います。