先週は寒い日が多かったウィーンで雪も3回降り、そのうち2回はかなり多く降りました。
近年は雪もあまり降らず、久しぶりにウィーンの街は何日も雪景色でした。
昨日から気温が少し上がり、今日は9℃ぐらいで一時的にも寒波が通り過ぎたでしょうか。
昨日はアドヴェントの第2日曜日でしたね。
クリスマス習慣が真っ只中であり、街中にはもみの木を売る業者が出始めました。
アドヴェントは教会的には元旦にあたります。
こちらではアドヴェントの第1日曜日からADVENTKARNZ(アドヴェントクランツ)にロウソクを灯す習慣があります。
ADVENTKRANZ(アドヴェントクランツ)とは一般的にもみの木の葉をこのように円形にし、そこに4本のロウソクが立っているというものです。
アドヴェント第1日曜日にロウソクを1本灯します。
12月3日がアドヴェントの第1日曜日でした。
昨日は第2日曜日でうちでも2本目を灯しました。
アドヴェントの第3日曜日に3本目を灯し、すでに灯した2本も同時に灯します。
そしてアドヴェントの第4日曜日に4本目を灯し、すでに灯した3本も同時に灯します。
つまり4本全部灯されて、その週にクリスマスがやって来る・・・というわけです。
今年は12月24日がアドヴェントの第4日曜日となりますね。
4本のロウソクを同時に灯さなければならないため、ロウソクを灯し切らないようにする必要があります。
ADVENTKRANZはどのように生まれたか?
もともとADVENTKRANZは、1839年、プロテスタントの神学者で教育者のJohann Hinrich Wichern (1808–1881) によって導入されました。
その理由は、とても貧しい子供達がAdventの時期にしょっちゅう「いつクリスマスが来るの?」と聞いてきました。
そこで彼は、20本の赤い小さいロウソクと、4本の白い大きなロウソクでこの現在のADVENTKRANZの形をしたカレンダーを作ったのです。
毎日赤い小さなロウソクが1本ずつ灯され、日曜日ごとに大きな白のロウソクが灯されました。
これによって子供たちがクリスマスまでの日数を数えることができたのです。
カトリックにこのADVENTKRANZが登場するのは1925年ということです。
ADVENTSKRANZ、ADVENTKRANZどっち?
ここ数年ADVENTSKRANZ(アドヴェンツクランツ)という言い方が多く見られるようになり、実際私も2018年と2019年ではADVENTSKRANZと表現していましたが、それはドイツで主流になっているだけであり、どうもピンと来なかったんですね。
ここはオーストリアですからやっぱりADVENTKRANZと表現するべきかなと思っています。
ADVENTKRANZは街中の色々な所で見られます。
オーソドックスな形は上の写真のように円形ですが、ロウソクが横1列に4本並んでいるものや、4つのロウソクの大きさが初めから違っているものなどそれなりにバリエーションがあります。
クリスマスがいつ来るのかわくわくしながら待つこちらの子供達はアドヴェントカレンダーをもらう習慣もあります。
カレンダーと言っても紙をめくっていくものではなく、12月1日から12月24日までの数字がランダムに配置され、該当の日の数字をやぶると中からチョコレートなどが出て来るというものです。
うちの場合は子供が小さい頃は何年もレゴのアドヴェントカレンダーをプレゼントしました。
毎日違った形ができるブロックが中から登場するというものです。
おもちゃ屋さんに行くと、趣向を凝らした子供向けのユニークなアドヴェントカレンダーがたくさん売られています。
こんなアドヴェントカレンダーもありますよ。