先日久しぶりにリンツで仕事をして、その後ライブオンラインツアーVol.170もリンツから行いました。
リンツにはザルツブルクほどではありませんが、仕事でもプライベートでも何回も来ているのですが改めていい街だと思いましたね。
今更ですが振り返るとリンツについてはなぜかあまり話題にしていませんでした。
先日中央広場を紹介しましたが、今日は新大聖堂についてお話しましょう。
リンツ(Linz) はOberösterreichの州都でウィーンから西に直線距離で150km(車だと185km)に位置し、ドナウ河に面した歴史ある美しい街で、オーストリアではウィーン、ザルツブルクに次いで3番目に人口が多い街です。
Oberösterreich (OÖ)全体では約150万人、リンツは21万人(2023年現在)の人口です。
紀元前400年ケルト人が現在のリンツやその周辺に集落を築き、ケルト人達はLentos、古代ローマ時代にはLentiaと呼ばれました。
基本的な見所は旧市街で、国鉄ÖBBリンツ中央駅から2kmの所にあります。
新大聖堂は中央広場から少し駅側の方に離れた所に立っています。
新大聖堂はNeuer DomとかMariä-Empfängnis-Domとも呼ばれていて、1855年にリンツの司教Franz Joseph Rudigierにより12月8日のMaria Empfängnis...無原罪の御宿りの感謝に意を添えて建設が決定されました。
新大聖堂ということは旧大聖堂も存在していて、そちらの方は中央広場に近い所にあり、歴史も古いです。
1862年に建設が始まり、1924年5月1日に聖母マリアに捧げられた教会として奉納されました。
最終的な完成は1935年で、プランは建築家Vincenz Statzによるもので、フランス風ではなく、ベルギー・オランダ風ゴシック建築です。
リンツの新大聖堂はオーストリア最大の教会であり、ウィーンのシュテファン大聖堂よりも大きいです。
しかし、塔の高さは135mと、シュテファン大聖堂よりも2mほど低くなっています。
全長130m、メインの屋根の高さ44m、幅27.5m、身廊の幅13.5m、翼廊の長さは60m、窓の数は142枚、柱の数は54本です。
この場所に来るとわかりますが、あまりにも大きくて全体がかろうじて映せる場所が限られています。
街の中心ではありませんが、とにかく荘厳で物凄い存在感を示しています。
塔の部分がライトアップしているように見えるかもしれませんが、朝陽に照らされています。
この日は早朝にウィーンの中央駅からrailjetでリンツに向かい、6:43にはもうリンツに着きました。
夏時間であったためまだ暗かったので軽く朝食を食べた後、街を散策しました。
この日は朝から青空が広がるいい天気で、この角度で朝陽が当たることが分かっていましたからそれに合わせてここに来ました。
大聖堂の中も圧巻の大きさで、20.000人収容できます。
美しいゴシック様式のバシリカ建築です。
ステンドグラスもとても美しく、1日中光が教会内に差し込みます。
この大聖堂の光の入り方は他の教会とちょっと違います。
それは教会が南向きに建築されているからです。
写真に見られる主祭壇は南向きであり、左が東なので右の西に向かって太陽の光が1日中教会の長い部分を照らします。
そのためここのステンドグラスは非常に美しいです。
特に有名なステンドグラスはLinzer Fensterと呼ばれるリンツの歴史をテーマにしたものです。
リンツに来たらここは外せません。