先日旧市街を観光していたらお客様がこの辺りにトイレがありませんか・・・と言われました。
Herrengasseに近い所を歩いていたので、すぐにカフェ ツェントラルが浮かびました。
ついでにウィーンのカフェハウス文化にも触れられますし・・・ただここはオープンすぐ出ないと通常は座れないことがほとんどで、それどころかいつも入り口に行列が出来ているんですよね。
この時の時間は11:00少し前・・・もう明らかに行列があるだろうとカフェに近づいた所、予想通り20~30人は外に並んでいました。
グループの皆さんと観光してたら出来ませんが、個人のお客様であればお構いなしに顔見知りの店員さんに声をかけて、快く承諾してくれてトイレを借りました。
カフェ ツェントラルは、シュテファン大聖堂、国立オペラ座などからは若干行きづらい所にあります。
ローマ時代の遺跡が見られ、ミヒャエル教会、ロースハウスなどが建っているミヒャエル広場から伸びているHerrengasse を歩いて行くと、古典的なアーチが印象的な建物が比較的細長い建物が見えてきます。
この建物の1階がカフェ ツェントラルです。
この建物は歴史的重要な建造物で、Palais Ferstel (フェルステル宮殿)と呼ばれ、 ヴォティーフ教会も手掛けた、ハインリヒ・フォン・フェルステルによるもので、1860年に完成しています。
もともと1855年にこの場所は、オーストリア国立銀行に買い取られました。
オーストリア国立銀行が当時の場所(Bankgasse)が狭くなったので、新しい場所を早急に必要としていたからです。
フェルステルがイタリア旅行から得たインスピレーションを元に、豪華な宮殿をイメージしました。
アーチが印象的なルネッサンス様式(後期ロマン歴史主義様式)です。
1860年に完成後、ここにはウィーン証券取引所、オーストリア・ハンガリー帝国銀行もここに入っていました。
証券取引所が1876年にここを出て、リンク道路沿いに完成した新しい建物に移り、そこでWenzel Prückelによってカフェ ツェントラルがオープンしました。
素敵なカフェハウスであることは間違いないです。
しかし、ここは常に混んでいて、店内もうるさくて、くつろぐ雰囲気ではないのが残念です。
私個人的にはあまりごみごみしていなくて、ゆっくり物思いにふけることができるカフェの方が好きで、ウィーンらしいと思っています。