昨日は再びヴァッハウ渓谷の日帰りツアーでした。
青空こそは広がっていませんでしたが、雨にも降られずドナウ河の風光明媚な景色を楽しみました。
ウィーンに戻ったら青空が広がっていて開放的な街の空気です。
そうだ、今頃はあれがやってるなと思い、皆さんとお別れした後シュテファン大聖堂へ向かいました。
こちらは"Steffl-Kirtag" というシュテファン大聖堂前の広場から大聖堂の裏側にかけて開かれる毎年恒例のイベントです。
実際はイベントというよりも宗教的なお祭りです。
このSteffl-Kirtagは2002年から毎年行われていて、今年で21回目ということになります。
2021年はコロナ禍のため9月に開かれましたが、去年はコロナ以前のように聖霊降臨祭時期です。
このお祭りは聖霊降臨祭の前に開かれ、今年は復活祭が4月9日だったので、このSteffl-Kirtagも5月18日から開かれています。
地元ウィーンではシュテファン大聖堂を愛称でSteffl (シュテッフル)と呼んでいます。
シュテファン大聖堂は、キリスト教の一番最初の殉教者であるシュテファヌスに捧げられている・・・ということでそこから愛称がStefflです。
Kirtagとは、Kirchweihで、いわゆる教会堂開基祭です。
一般的に開基祭とは、中世以来の教会奉納祭が地元のお祭りに変わったものです。
ウィーンの真ん中に立つシュテファン大聖堂は、バーべンベルク時代の12世紀半ばから存在している歴史あるゴシック建築で、天を突き刺すようにそびえている南塔はとても印象的です。
ウィーンに数日間滞在する方は、ここを何度となく通るでしょう。
その大聖堂の周りには多くの屋台が出ていて、とても賑やかです。
クリスマス市のような屋台が多く出され、座るコーナーもあって、地元の人達はワインやビールなどを飲みながら、のんびりしていました。
開基祭という宗教的なお祭りですが、そのような雰囲気はほとんど感じません。
ウィーンのシンボルであるシュテファン大聖堂は、1945年4月11日から12日にかけての第2次世界大戦の末期には大きな被害を受け、屋根が焼け落ちました。
これはウィーン市民にとってはとても悲しい出来事でした。
そこからできるだけ早く再建を・・・ということで、1948年にはもう再建された大聖堂で戦後最初のミサが行われています。
そして1952年4月26日には大聖堂の新たなオープニングが厳かに催され、その同じ日に新しいプンメリンがウィーンに運ばれてきました。
このSteffl-Kirtagは2002年から開かれていると前述しましたが、その新たなオープニングがあった1952年からの50周年記念ということで、2002年に行われたというわけです。
今日ここに紹介した模様は昨日・・・2023年5月24日の16:10頃です。