ウィーンは不安定な天気で雨模様である日が続いています。
昨日の午前中から降り始めた雨はほとんど止むことなく、今日も降り続いています。
でも毎年そうですがこの雨の時期が過ぎると急に暑くなり夏のような陽気になるんですね。
今年もそうなるでしょうか。
さて、前回シェーンブルン宮殿のフジのアーチを紹介しましたが、今日はそのシェーンブルン宮殿に毎年咲くまた別の印象的な花をお届けします。
この花はシェーンブルン宮殿に限らず、ウィーンの街中でも多く見られます。
こちらはドイツ語では、Rotdorn (ロートドルン)、
学名でCrataegus laevigata ‚Paul’s Scarlet‘ + Punicea + Punicea Flore Pleno、
日本語ではセイヨウサンザシとかアカバナサンザシと呼んでいいと思います。
バラ科のサンザシ属です。
ヨーロッパから北アフリカにかけての標高1000mぐらいまでの所に見られ、ローム土壌(粘土質の高い土壌)を好みます。
セイヨウサンザシはかなり深く根づき、低木もあれば、10mぐらいまでの高い木もあります。
写真は毎年綺麗に花を咲かせるシェーンブルン宮殿のアカバナサンザシです。
メインの入り口から入ると、宮殿を正面に見て、左右に多く植えられていて、ピンクの濃い綺麗な色の花を咲かせます。
シェーンブルン宮殿の黄色、空の青、そしてこのアカバナサンザシの濃いピンクのまさに色の3原色はヴェネツィア派の絵画を思わせ、年間を通してこの時期にしか見ることができないものです。
開花時期は通常5~6月で、一重咲き、八重咲きで、濃いピンク色ですが、桃色、紅色もあります。
小さいピンク色の花がまとまっていくつも咲いていて、そのかたまりがたくさんあります。
拡大した写真を見るとそのかたまりはアジサイのような雰囲気ですが、アジサイよりも遥かに小さく、それぞれの花が細かいです。
アカバナサンザシの多くはこちらでは観賞用として人気があり、散歩をしていると庭や公園に多く植えられているのがわかります。
写真は全てシェーンブルン宮殿のアカバナサンザシで、2023年5月10日12:40頃撮影したものです。
こちらはうちの庭に咲いているアカバナサンザシで、2023年5月8日12:20頃に撮影したものです。
うちのアカバナサンザシは年々、花が多くなっていて、背丈もかなり高くなっていて、2階の窓を越えて生育しています。