ハロウィン習慣(2022年)

今日は10月31日...早いもので明日から11月に入ります。

ここ数日は朝がどんよりしていますね。

徐々に冬の訪れを感じます。

 

オーストリアはキリスト教ローマカトリックが全体の80%以上と圧倒的にカトリックの国です。

これはハプスブルグ家がカトリックをずっと守って来たことも影響していると思われます。

明日の11月1日はそのカトリックの重要なAllerheiligen(アラーハイリゲン)という祝日で、日本で言うとお盆にあたります。

その前日の今日はハロウィンですが、毎年ハロウィン習慣がオーストリアにもより浸透している気がします。

 

 

オーストリアでは少なくとも1/4がハロウィン習慣を祝うようです。

オーストリアの全人口が898万ですから、200万人以上の人ということになりますね。

特に若い世代に支持されているようで、アメリカから来たハロウィン習慣・・・でも元はケルト文化から・・・つまりヨーロッパなので、それが精神的にも受け入れられているようです。

特に15歳~29歳の世代に広く受け入れられています。

過去2年間はコロナ規制のおかげでパーティーも自粛ムードでしたが、今年はコロナ以前のようです。

自分がハロウィン習慣に仮装したりせず、特に何もしなくてもその2/3は子供達が仮装して家にやって来るとお菓子を渡しているようです。

子供達が来ても彼らを追い返す人達は7%ということです。

 

 

今年は15歳~29歳の少なくとも75%はハロウィンを祝い、1人平均30ユーロの支出ということです。

49%はチョコレートやお菓子、21%はカボチャを加工、13%は装飾に支出するということです。

33%の人がハロウィンカボチャを飾り、30%の人がプライベートのハロウィンパーティーに行き、26%の人がレストランなどでハロウィンパーティーをし、22%の大人、70%以上の子供達がハロウィン仮装をするということです。

60歳以上の世代はわずか9%しかハロウィンを祝いませんので、いかに若者に支持されている習慣かがわかります。

 

さて、200万人以上がハロウィン習慣を楽しむわけですので、それに伴っての経済効果もかなり大きいものがあります。

魔女、悪魔、吸血鬼、血が付いた看護婦などの定番なコスチュームをはじめ、多くのコスチュームが売られ、また飴のようなお菓子など・・・WKO(オーストリア連邦産業院)によれば今年はオーストリア全体で55.000.000ユーロもの経済効果があるとされています。

 


 

<ハロウィン習慣はいつから?>

 

 

 

ハロウィンはもともと秋の収穫を祝うと同時に悪霊たちを追い出す古代ケルト人の宗教的な行事が起原とされています。

アイルランド、ケルト習慣で、Allerheiligen(諸聖人の日)の前の晩は「ハロウ・イブ(Hallow Eve)」と呼ばれるキリスト教以前からあった精霊達を祭る夜でした。

これが19世紀に移民によってアメリカに持ち込まれ、ハロウィンとなって現在に至っています。

 


私はウィーンに30年近く住んでいますが、当初はハロウィンはほとんど見られなかったと記憶しています。

しかしここ10年ぐらいから子供達、若者を中心にかなり浸透して来ているんだな・・・と実際に思います。

 

オーストリアは歴史があり、そして伝統が多く守られながら次の世代に受け継がれていますが、アメリカからのハロウィンがこのオーストリアに合うかどうかは疑問で、私は個人的に、オーストリアには全く相応しくないと思っています。

しかし前述したように本来ハロウィンはケルト文化・・・ヨーロッパからなので精神的にも理解できるものがあると思います。

 

 

 

 

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