ちょっと変わったグラスに入ったウィーン風アイスコーヒー

観光中によくお客様から"アイスコーヒー"を飲みたいんですが・・・という要望を聞きます。

ウィーンはカフェ文化が根付いている街ですから、アイスコーヒーも当然あるだろうと思われると思いますが、実は日本的なアイスコーヒーはほとんど期待できません。

それこそスタバにでも行けば提供されていますが、一般的なカフェハウスにはありません。

そもそもコーヒーは熱いものですから、それを冷たくして飲むという習慣があまりなかったからでしょう。

ちなみにここ10年来こちらでは"gekühlter Kaffee"という表示で、日本で飲むようなアイスコーヒーもカフェによっては提供されるようにはなっていますが、ウィーンであればやっぱりこの"Wiener Eiskaffee"が定番です。

 

カフェに入って"アイスコーヒー"と注文すればアイスコーヒーは出て来ますが、全く別のスタイルでのアイスコーヒーが登場しますので、えっ!と思われてしまうでしょう。

今日はちょっと変わったグラスで提供されている"Wiener Eiskaffee" (ヴィーナー アイスカフェ)をお届けします。

 

Wiener Eiskaffeeにはバニラアイスが入っていて、そこにMoca(いわゆるエスプレッソ)が注がれ、そしてミルクが入ります。

バニラアイスを最初に入れてコーヒーを注ぐ場合と、コーヒーの中にバニラアイスを後から入れる場合とあるようです。

そして生クリームが上に載せられ、

チョコレートが振り掛けられます。

冷たいバニラアイスが中で混ざって大変おいしいです。

この写真に見られるようにたいていストローが付き、アイスを食べるための長いスプーンが付きます。

そのため、日本で飲むようなちょっと苦めのアイスコーヒーとは全く違い、どちらかと言えばコーヒーフロートみたいな感覚ですが、コーヒーはたいてい苦くありません。

 

Wiener Eiskaffeeを注文するとたいてい長めのグラスで出てきますが、写真に見られるものは日本で言えばビールジョッキのようなものです。

このような取ってがあるグラスを"Henkelglass"と呼んでいますが、ホイリゲなどで多く使われているスタイルです。

しかしホイリゲの場合は1/4ジョッキが一般的なので、このような高めのビールジョッキは見られません。

オーストリアではビールジョッキのことをKrügel (0.5L)、Seidel (0.3L)とも言われていますのでこのアイスコーヒーはKrügelと言ってもいいでしょう。

 

 

 

 

この珍しいグラスで出てきたアイスコーヒーはダッハシュタインKrippensteinロープウェイ駅のそばのレストランのものです。

 

 

 

 

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