ウィーンは森の都とも形容され、ウィーンの街は緑が豊かです。
中心界隈から外側に向かって公園や庭園もたくさんあるわけですが、もっと外側にはウィーンの森がありますね。
ウィーンでは手軽に自然が楽しめる所がたくさんあり、地元の皆さんも天気が良ければ冬だって散歩をよくします。
ドイツ語でWandern (ヴァンデルン・・・ハイキングや散策)という言葉がありますが、手軽に自然の中を歩く程度から本格的なハイキングまでによく用いられている言葉です。
オーストリアはアルプスの国なので、もちろんウィーンから離れて行けば本格的なハイキングコースが星の数ほどあるわけですが、ウィーンの中にだってウィーン市が定めている”Stadtwanderweg"と呼ばれるハイキングコースが14ヵ所あります。
うちがよく歩くのはStadtwanderweg 5 なのですが、ここは本格的なホイリゲ街があるStammersdorfからずっと奥に入っていきます。
中心部から見るとStammersdorfはドナウ河を渡った向こう側に位置しているので、現在ではウィーンの森とは地形的につながっていませんが、ウィーンの森以上にお勧めしたいコースです。
そのStadtwanderweg5号線をずっと歩き、地元で知られたMagdalenenhofからさらに奥に進みます。
Stadtwanderweg5号線はウィーン市から出ずに、右へ曲がって行くのですが、そこから5号線を外れて別ルートを行くとまもなくウィーン市から出て、隣のNiederösterreichに続いて行きます。
しばらく気持ちのいい森の中を歩いて行くと、やがてGamshöheに着きます。
ここにはガストハウスがあり、この近くの駐車場まで車で来られるのですが、森の中は車が通行できないため、ここまで車で来るためには、Bisambergの外側をかなり迂回するような形で走って来ないといけません。
Bisambergは標高358mのちょとした山で、このStadtwanderweg5号線の代表名となっています。
うちがここに来る場合はずっと歩いて来ることもあれば、ここまで車で来て、ここから散策する場合と2パターンありますね。
上の写真はGamshöheからさらに上って行く地元ではポピュラーなルートです。
非常に見にくいですが、左上の写真奥に見えているのがガストハウスです。
路面電車の終点駅Stammersdorfからここまで5.4km、1時間15分ぐらいですね。
でも実際は景色や植物などを楽しみながらのんびり歩くことが多いので、もう少し時間がかかることが多いです。
右の写真のようにひときわ突き出て生育しているのはヨーロッパナラで、どんぐりがたくさん生ります。
この界隈はヨーロッパナラやブナが多いです。
Gamshöheまで来れば、あと一息です。
ここから約600mの上り坂を行くと、目前に上の写真見られる草原地帯が広がります。
ここがエリザベート・へーエ(Elisabeth Höhe)です。
ここに来るとエリザベート皇后に関する記念碑塔がありますが、それ以上にここからのドナウ河とドナウ河の向こう側の景色が素晴らしいです。
これを見るだけでもここに来る価値は十分あるでしょう。
個人的には観光レベルでポピュラーなウィーンの北の森よりもこちらの方が面白いと思います。