ユーロが導入されてから今年でちょうど20年です。
え、もう20年経ったのかという感じですね。
現時点ではEU加盟国が27ヵ国、(イギリスがEUから脱退したことは最近の出来事ですね)その中でユーロを使用している国は19ヵ国となっています。
デンマークやスウェーデン、ハンガリー、チェコ、ポーランドなどはEUには加盟していても、自国通貨を使用している国もあります。
今でもユーロ以前の通貨オーストリアシリングからユーロに変わったその時の状況をハッキリ覚えています。
ユーロ導入3年前の1999年から、レシートにもユーロ表示が登場していましたが、あまり皆さん気にしていませんでしたし、実感がありませんでした。
2001年12月にはユーロ硬貨8種類がスタートパケットとして購入できました。
ユーロ導入2002年1月から3ヶ月間は、ユーロ、もしくはシリングのどちらでも支払いができましたが、お釣りはユーロで戻すことが決められていました。
私の場合は事前にユーロは持っていませんでしたが、ユーロ導入初日の2002年1月1日から仕事でかなりの入場料を立て替えました。
全て手持ちのシリングで支払い、お釣りはユーロでもらい、3日目に財布の中は全てユーロになっていました。
ユーロになってからは明らかに物価が高くなっていて、それは現在でも続いています。
ユーロは硬貨が8種類あり、補助単位がセントで1セント、2セント、5セント、10セント、20セント、50セント、1ユーロ、2ユーロ硬貨となっています。
紙幣は7種類あり、5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロとなっていますが、最高額500ユーロ紙幣については他の主要通貨と比べて高額であり、マネーロンダリングに使用される懸念などがあったことから2019年4月26日までにすべてのユーロ加盟国において印刷が終了しています。
既に発行済の500ユーロ紙幣についてはこれまでどおり使用できますが、街中にはほぼ出回っていません。
ユーロ硬貨はそれぞれの国によってデザインが違っています。
オーストリでは8種類の硬貨全てのデザインが違います。
1セント リンドウ
2セント エーデルワイス
5セント アルプスプリムラ(サクラソウ)
10セント シュテファン大聖堂
20セント ベルヴェデーレ宮殿
50セント セセッション
1ユーロ モーツァルト
2ユーロ ベルタ・フォン・スットナー
Wikipedia
Österreichischen Euromünzen より
https://de.wikipedia.org/wiki/%C3%96sterreichische_Eurom%C3%BCnzen
紙幣のデザインはヨーロッパの基本的な建築様式が表現されています。
表は建物の建築様式、裏は橋がそれぞれの時代の様式をテーマにデザインされています。
以下ユーロ紙幣の種類で、それぞれ実際の紙幣の色を背景に表にしました。
5ユーロ | ギリシャ、ローマの古代様式 |
10ユーロ | ロマネスク様式 |
20ユーロ | ゴシック様式 |
50ユーロ | ルネッサンス様式 |
100ユーロ | バロック、ロココ様式 |
200ユーロ | ユーゲントシュティール様式 |
500ユーロ | 現代建築 |
ユーロ紙幣のデザインは1996年2月12日から開始された欧州通貨機関の理事会による選考で44の図案から選ばれました。
これはオーストリア国立銀行のロベルト・カリーナが作成したもので、1996年12月3日に採用が決定されました。
つまりユーロ紙幣はオーストリア人のデザインが採用されたわけです。
これはまさにヨーロッパの過去の様々な建築様式が見られるウィーンのリンク道路です。
ウィーンのリンク道路とユーロ紙幣のデザインは共通するところがあったわけですね。
ユーロ紙幣は初回発行後、2013年から徐々に2番目のデザインとなっていて、現在では多く見られます。
3番目のデザインが2024年までに登場するようです。
デザインが少し変わり、同じ色でも若干の違いを感じますが、建築様式のテーマは変わりません。
ウィキペディアにはユーロ紙幣が見られますので興味ある方は御覧下さい。