早いものでアドヴェントの第4日曜日が明後日となり、アドヴェントクランツに4本目のロウソクが灯されます
コロナ禍2回目のクリスマスシーズンも残す所あと1週間となりました。
去年2020年は11月始めからロックダウンが始まったため、クリスマス市は全面的にクローズとなり、ロックダウンがクリスマス前に一時的に解除されたとはいえ、クリスマスの空気をあまり感じることができませんでした。
しかし今年は11月22日にロックダウンに突入したので、それまではクリスマス市を短期間でしたが楽しむことができました。
中でもSpittelberg(シュピッテルベルク)のクリスマス市を今年最初に掲載し、その後は市庁舎のクリスマス市をお届けしました。
この2ヵ所はロックダウン以前に行きました。
その後ロックダウンが12月11日をもって解除され、12日からはレストラン、カフェ、ホテルなどは一週間遅れとなるもののクリスマス市は再開され、クリスマスシーズンフィナーレに大きく貢献しています。
今日はFreyungのクリスマス市をお届けします。
Freyungのクリスマス市は毎年"Altwiener Christkindlmarkt"(アルトヴィーナー・クリストキンドルマルクト)という名称でFreyungという旧市街地の広場で開かれています。
"古きウィーンのクリスマス市"・・・ということですね。
ここは地元で非常に人気のあるクリスマス市で、周りに美しい建物が並ぶ広場であり、ウィーン中心部にもありながらも雑踏を忘れさせてくれます。
ここは2つの入口があり、右の写真はシュテファン大聖堂方面にある入口で、2年ぶりにまたこのロゴを見ることができました。
Freyung (フライウング)はハプスブルグ家の前のバーベンベルク王朝時代にウィーンに宮廷を移したハインリヒ2世が、アイルランドからベネディクト会の修道士をここに呼んだ1155年から存続している歴史あるショッテン修道会と付属教会がある美しい広場です。
ここはかつては "Gegend bei den Schotten" (ショッテン修道会わきの地域)と呼ばれていました。
ドイツ語で現在のスコットランドはSchottlandと呼ばれていますが、Schotten は当時はアイルランドを意味していました。
Freyungという名は、このショッテン修道会に属したこの場所は、街からの行政が及ばない治外法権的な場所だったようで、ここに来れば自由になれる・・・ということから由来しています。
1710年からこの場所は「Freyung」と名付けられました。
この広場は二等辺三角形のような形で、周りにはショッテン教会だけでなく、多くの宮殿が立ち並んでいるウィーンらしい美しい広場です。
このショッテン教会側の限られた場所に屋台が立ち並び、この中は外界から完全に離れた別世界を形成しています。
2本の通りがあり、それぞれに小さな屋台が並び多くの物が売られていて、通り抜けるだけでも楽しいです。
左上の写真は毎年多くの人で賑わうプンシュスタンドですが、今年はスタンドテーブルなどはほとんど出されてなく、御表向きには"持ち帰り"ということで、この界隈で飲んでいる人が多いです。
でも屋台の数はいつもよりは少なめです。
このようなこじんまりしたクリスマス市の方がより"地元"を感じます。
市庁舎のクリスマス市とは正反対の空気です。
大きなクリスマス市もそれなりにいいですが、地元の人はこのようなこじんまりした静かな雰囲気で、しかし歴史を感じる美しい街並みのクリスマス市を好む人が多いですね。
私も個人的にここのクリスマス市は好きです。
ロックダウン解除以降はどこのクリスマス市も2G規則で、エリアに入る時には2G証明と身分証明が必要です。
本人であることがしっかり証明できれば、腕に巻くバンドを貰え、これをつけていればウィーン中のどのクリスマス市も新たに2G証明することなく、クリスマス市終了まで自由に入れます。
セキュリティー係に聞いたら、「あなたがシャワーなど浴びる時に外すと使えなくなりますよ。その時は再登録して下さい。」そういう答えが返って来ました。
そこで私は「もしシャワーを浴びずにこれを外さなかったらどうなりますか?」と聞いた所、「クリスマス市終了まで使えます。」と言われました。
でもこれってその気になれば譲渡が出来るので、ワクチン未接種者も誰かから貰えば入れちゃいます。
でもバンドにはナンバーが記されていて本人登録してありますから、見つかったら相当額の罰金が課せられます。