私が大好きなヴァッハウ渓谷は全長2.800km以上あるドナウ河の最も美しい所であり、船下りの名所として人気があり、また世界遺産にも登録されています。
ヴァッハウ渓谷は仕事ではもちろんですが、個人的にもよく出かけていまして、先日も家族と散策楽しみました。
ここには色々な街がありますが、やっぱりヴァッハウ渓谷の定番の街と言えばデュルンシュタインでしょうか。
デュルンシュタインはドナウ河沿いにある人口900人弱のおとぎ話に出て来るようなとても可愛らしい小さな街で、少し高い所に位置しています。
1002年に皇帝ハインリヒ2世によってこの辺りはTeegernsee修道院に贈られ、そこからAzzo von Kuenring (クエンリンガーの先祖)がここを入手しました。
クエンリンガーは11世紀初頭にバイエルン=ザクセン地域からこの辺りに住み始め、14世紀半ばまで支配します。そのクエンリンガーの時代の12世紀半ばにはここにお城が作られています。
デュルンシュタインという名は1192年の初めて登場したようです。
1192年12月21日~1193年3月までイギリスのリチャード獅子親王がオーストリアバーベンベルクのレオポルド5世によって幽閉され、多額の身代金をイギリスからもらった・・・
王の到着が遅れ、心配した家臣のブロンデルが王の好きな歌を歌いながら王を探し歩いた・・・という有名な出来事です。その幽閉されていたお城が現在では廃墟となっているクエンリンガー城ということになっています。
クエンリンガー城がこの街のもっと上の方に見えています。この廃墟からのお眺めはとても素晴らしいものがあります。廃墟のお城クエンリンガー城を参照して下さい。
この街は1476年に皇帝フリードリヒ3世から権利をもらい、紋章を受け取りました。
16世紀半ばには大火災があり街が全焼しました。そこから10年間ここの住人は税金を使用して街を復興させることが許されました。
クエンリンガー城は30年戦争の時にスウェーデン軍によって廃墟になりました。
1902年の帝国時代にはすでにここの船着き場がオープンしています。
街はメイン通りが1本しかなく、他にはちょっとした脇道とクエンリンガー城への道があるだけです。
昔の城門や城壁が残り、山の斜面に街ができています。
船着き場からメイン通りに来るには船着き場から一番近い洞窟的な階段ルートと、数本の坂道ルートがあります。
ここは聖堂参事会修道会として当時使われた青と白の独特な教会があることで知られています。
小さなホイリゲや有名な古城ホテルもあり、ドナウ河沿いをのんびり散策することもできますので、ここは十分1泊する価値がある街です。
雨が多かったせいで、ドナウ河がかなり濁っているように見えますね。(笑)