ウィーンによく見られるこの時期の花 354(セイヨウニワトコ)

今週水曜日から今年になって初めて日中の気温が30℃を越えていて、真夏のようなウィーンです。

昨日,今日、明日、明後日は35℃を越える猛暑日が続くようです。

今日は朝6:00でも外の気温は22℃ぐらいありました。

日差しが強いので、太陽の下にいると本当に暑いですが、湿気が少ないので日本で感じるジト~っとした不快感はありませんし、日陰に行くと心地よいです。

ウィーンの街中はコロナ禍にもかかわらず、それを忘れさせるような開放的な空気が漂っています。

実際新しい感染者数も減ってきています。

 

さて、前回はヤブウツギを紹介しましたが、今日はウィーンの街至る所に見られる花をお届けします。

 

 

こちらはドイツ語で

Holunder (ホルンダ―)、

学名ではSambucus nirga,

日本語ではセイヨウニワトコとかエルダーとも言われています。

スイカズラ科のニワトコ属で落葉低木です。

 

こちらでは一般的にHolunderと呼ばれていますが、厳密には

Schwarzer Holunder

 (シュヴァルツァー ホルンダ―)と専門書などには紹介されています。

これは花が咲いた後になる実が黒いことから来ています。

 

Holunderは種類がいくつかあり、黒いSchwarzerに対して、赤い実がなるRoter Holunderも知られています。

 

 


 

開花時期は5月~6月で、全体的に薄い直径10cm~20cmぐらいの円状で、その中にたくさんの3mm~8mm程度の小さいクリーム色の白い花を咲かせます。

非常に甘い香りを放ち、ジュースやハーブティーなどに用いられ、スーパーにはHolunderのジュースが売られています。

高さは3m~7mぐらい、ものによっては9mぐらいにもなり、かなり高くなります。

幹がかなり太くなるものもあり、いわゆる"木"も多くあります。

 

ニワトコの実は新石器時代から人々に集められていましたし、薬用植物として呼吸器官系や解熱に効くとされています。

またゲルマン民族からの習慣で、いわゆる悪霊を遠ざける意味もあり、聖なる木としての意味もあります。

標高1200mぐらいまでに見られ、この時期自然の中、公園、庭などにとにかく多く見られます。

 

 

写真は2021年6月8日11:10頃、ウィーン23区のGeßlgasseで撮影したものです。

 

 

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