ウィーンの街は今でもかつての帝国の都であった面影を残し、荘厳な建造物が建ち並ぶ、緑豊かな美しい街です。
それもハプスブルグ家というヨーロッパで一番長く続いた王朝の居城がこの街にあり、そしてそのハプスブルグ家の下に永きにわたって神聖ローマ帝国の皇帝やローマ王の称号が置かれていたことで、様々な人たちがこの帝国の都に集まって来ました。
そのためウィーンの街は他のヨーロッパの街とは全く違った、ヨーロッパ文化が凝縮したとても奥深い街となったわけですね。
一般観光から専門分野、視察に至るまで様々な分野から多くの方が訪れます。
私も25年オーストリア国家公認ガイドとして仕事をしていて、様々な分野の皆様とお知り合いになれます。
最近、(今年2月の終わり)茨木県からの皆様と御一緒させて頂きました。
(本当はもっと早く掲載したかったのですが、今頃になってしまいました)
皆さん、日本三名園と言うとすぐに思い浮かびますか?
金沢市の兼六園、岡山市の後楽園、水戸市の偕楽園ですね。
この三名園の水戸市にある偕楽園を巡っての視察に茨木県庁、水戸市役所、つくば市役所からウィーンにいらっしゃいました。
偕楽園を去年有料化したことに伴って、地元や地元以外からもさらに多くの方々に来て頂けるようにということがテーマで、ウィーンのシェーンブルン宮殿とプラター公園を視察されるという内容でした。
視察と言っても、ただぶらぶら庭園内を歩くだけでなく、アポイントを事前に取って様々な角度からお話しを伺うということだったので、この時の私の仕事は観光案内もさることながら、通訳が主でした。
こちらはプラター公園での視察が終わっての和気あいあいとしたお別れ前の記念撮影です。
プラター公園はウィーンでの一番大きな遊園地で、ウィーンの森を除き、ウィーンの街では最も緑が多い公園です。
ウィーン市民の憩いの場であると同時に、多くの観光客も訪れています。
"Prater Wien GmbH"という会社名でプラター公園の一角にオフィスがあります。
メリーゴーランドの後ろに立っているのがここの責任者のProhaskaさん、左には管理、メディア部のMarinaさんとIrisさんの3人が色々な角度から話をし、こちらの質問に答えてくれました。
ちょっと忙しい昼食を済ませた後はシェーンブルン宮殿です。
ここは1日2回来ることも多い私にとっては庭のような仕事場所なのですが、今回は宮殿の中を見学した後、ここの戦略発展部のFelderさんとのアポイントがありました。
シェーンブルン宮殿・・・そうです、シェーンブルン宮殿はKultur-und Betriebsges.m.bH.という国の管理下の文化会社になっています。
実際にこの会社は王宮(シシィ博物館、皇帝の部屋、銀器博物館)、Schloss Hof、シェーンブルン宮殿子供博物館、宮廷家具博物館を運営しています。
シェーンブルン宮殿は庭園を宮殿内部訪問者が年間400万人、庭園を含めると1.200万人が来るという大変な数字を持っています。
私も多くは知っていましたが、改めてシェーンブルン宮殿の戦略、マーケティング、それぞれの部門の特徴、統計など非常に興味深いものがありました。
お話によれば偕楽園は年間100万人の訪問数で、特に梅の花が咲く時期に賑わうそうです。
私は残念ながらまだ偕楽園に行ったことがないので、今度日本に帰った時に是非訪れたいと思います。
その時には御連絡させて頂きます!
※Schloss Schönbrunn Kultur-und Betriebsges.m.bH.は9月3日付け(一昨日です)よりSchönbrunn Groupという新しい名称になりました。