ウィーンは6月13日に日中の気温が今年に入って初めて30℃を越えましたが、それ以外は23℃前後という湿気が少し感じられるものの気温的には過ごし易くなっています。しかし大気の状態が不安定な日が多く、天気予報には雨マークが多く見られます。
Gewitterと言われる暗い雲が押し寄せ、風が強くなって雷を伴う一時的に強い雨が降ることがよくあります。
本来梅雨はないのですが、やはり地球温暖化の影響もあり気候の性格が変化しています。
昨日は今年に入って2回目の日中30℃を越えた日になりました。
今日も予報では30℃を越えそうです。
さて、前回はアメリカキササゲを紹介しましたが、今回はウィーンの至る所に見られる黄色い花です。
こちらはドイツ語では
Blasenesche(ブラーゼンエッシェ)とかBlasenbaum (ブラーゼンバウム)とも呼ばれ、
学名でKoelreuteria paniculata、
日本語ではモクゲンジです。
ムクロジ科のモクゲンジ属で、落葉高木です。
原産は南東アジアで、おそらく中国かもしれませんが、日本でも日本海側に見られるそうです。
背丈も高く、黄色い花をたくさん咲かせるので、遠くから見てもハッキリわかり、この咲いている花が限られている時期で、かなりの存在感を示しています。
開花時期は6月中旬~7月で、花は1cmぐらいの幅で50cmぐらいの円錐状に黄色い花をたくさんつけます。
高さは15mぐらいまでで遠くからでも十分目立ち、ものによっては枝が横の方に伸びているのもあり、全体で見える形は不揃いであることが多いです。
葉は20~35cmぐらいでしょうか。
花が咲いた後には、袋のような実がたくさん見られます。
モクゲンジは中央ヨーロッパに1750年に原産地から入って来ました。
本来暖かい気候に適しているにも関わらず、こちらヨーロッパの冬にも十分耐えられます。
ムクロジ科は2000種類以上あるようですが、このモクゲンジだけが唯一中央ヨーロッパで観賞用として用いられています。
ウィーンの街中ではこのモクゲンジが観賞用として広場、公園、街路樹など多くの所で見ることができます。
写真は2020年6月25日 14:00頃、EKAZENT GROSSFELDZENTRUMの小さな公園で撮影しました。