ウィーンは"バロックの都"とも形容され、ヨーロッパで重要なバロック建築が多く存在します。
ウィーンの2大バロック建築と言えば、シェーンブルン宮殿とベルヴェデーレ宮殿でしょう。
どちらも頻繁に観光で訪れますが、シェーンブルン宮殿は単独で世界遺産に、ベルヴェデーレ宮殿はウィーンの街の世界遺産領域に入っています。
"バロック建築"という観点から見れば、シェーンブルン宮殿以上にベルヴェデーレ宮殿の方が高く評価されています。
今日はこのベルヴェデーレ宮殿のちょっと面白い模型を紹介します。
こちらは1722年に制作されたベルヴェデーレ宮殿の模型を再現したものです。
素材は木で、縮尺は1/100です。
今から300年前、つまりこの宮殿が建築される当時にこのような模型があったわけです。
この模型はベルヴェデーレ宮殿の上宮に入り、左側にあるショップを抜けて奥に行った空間に展示されていて、ガラスケースに納められています。
この空間では宮殿に関する歴史的資料が多く展示されています。
写真で見られる模型は、ベルヴェデーレ宮殿の上宮を正面から見ています。
現在と変わりません。
装飾や像のひとつひとつ、外壁の石の積み上げなど精密に再現されています。
奥に見られる肖像画はこのベルヴェデーレ宮殿の所有者であったプリンツ・オイゲンで、バロック巨匠建築家ルーカス・フォン・ヒルデブラントにより手がけられ、シェーンブルン宮殿より約25年遅い1723年に完成しています。