ウィーンによく見られるこの時期の花 307(セイヨウニワトコ)

先週末からずっと天気が不安定なウィーンです。

青空が見られると思えば、暗い雲が覆い雨が降り始めてといった具合です。

昨日は雨もなく風は比較的強かったもののいい天気でしたが、今日は雨マークも見られます。

ウィーンの街は広いですから、ウィーン市内でも天気が違うことがよくあります。

しかし6月の夏至に向かって日がどんどん長くなっています。

 

さて、前回はヤブウツギを紹介しましたが、今日はウィーンの街至る所に見られる花です。

 

 

こちらはドイツ語で

Holunder (ホルンダ―)、

学名ではSambucus nirga,

日本語ではセイヨウニワトコとかエルダーとも言われています。

スイカズラ科のニワトコ属で落葉低木です。

 

こちらでは一般的にHolunderと呼ばれていますが、厳密には

Schwarzer Holunder

 (シュヴァルツァー ホルンダ―)と専門書などには紹介されています。

これは花が咲いた後になる実が黒いことから来ています。

 

Holunderは種類がいくつかあり、黒いSchwarzerに対して、赤い実がなるRoter Holunderも知られています。

 

 


 

開花時期は5月~6月で、全体的に薄い直径10cm~20cmぐらいの円状で、その中にたくさんの3mm~8mm程度の小さいクリーム色の白い花を咲かせます。

 

非常に甘い香りを放ち、ジュースやハーブティーなどに用いられ、スーパーにはHolunderのジュースが売られています。

高さは3m~7mぐらい、ものによっては9mぐらいにもなり、かなり高くなります。

幹がかなり太くなるものもあり、いわゆる"木"も多くあります。

 

ニワトコの実は新石器時代から人々に集められていましたし、薬用植物として呼吸器官系や解熱に効くとされています。

またゲルマン民族からの習慣で、いわゆる悪霊を遠ざける意味もあり、聖なる木としての意味もあります。

標高1200mぐらいまでに見られ、この時期自然の中、公園、庭などにとにかく多く見られます。

 

写真は2020年5月22日12:00頃、ウィーン21区のWassermanngasseで撮影したものです。

 

 

 

 

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