オーストリアではここ数日1日の感染者数が減少しています。
これはオーストリア政府のウィルス拡大防止対策の効果が表れていることを示しています。
3月16日から,生活必需品店等の例外を除き,店舗は閉店を余儀なくされています。
例外となるのは,食料品店,薬局,ドラッグストア,郵便局,銀行の他,タバコスタンド,ガソリンスタンドや動物飼料店等。また,医療製品・医薬品や,保安・緊急時用品,整備機材を扱う業者も対象外となる。公共交通機関は従来通り運行、昨日4月6日(月)から,食料品店入店時に鼻と口を覆うマスク着用を義務づけられています。
今日は1週間ぶりに状況をお伝えします。
オーストリアにお住まいの皆様及び
たびレジ登録者の皆様へ
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オーストリア連邦保健省によれば,6日(月)15時現在,新たにオーストリア国内で299名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び16名の死亡事例が報告されました。これでオーストリアにおける確定症例は12.206名(内死亡数:220名,治癒数:3.463名))となります。
国内発生状況(州:累計確定症例数)
・チロル州 :2.774名 (内死亡 35名,治癒 1.076名)
・ニーダーエーステライヒ州:1.994名 (内死亡 36名,治癒 481名)
・オーバーエーステライヒ州:1.963名 (内死亡 22名,治癒 720名)
・ウィーン市(州) :1743名 (内死亡 44名,治癒 264名)
・シュタイアーマルク州 :1.393名 (内死亡 56名,治癒 183名)
・ザルツブルク州 :1.083名 (内死亡 15名,治癒 269名)
・フォアアールベルク州 :754名 (内死亡 5名, 治癒 303名)
・ケルンテン州 :328名 (内死亡 4名, 治癒 120名)
・ブルゲンラント州 :228名 (内死亡 3名, 治癒 47名)
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6日,クルツ首相及び関係閣僚は記者会見を行い,新型コロナウイルス対策措置法(「COVID-19措置法」)に基づく各種施策を受けた現状に係る中間報告及び規制措置の段階的緩和を含む今後の方針について発表しました。発表内容の概要は以下(1)及び(2)のとおりです。
(1)現状
クルツ首相は,墺が欧州の諸外国と比較して早い段階に厳格な感染拡大防止策を実施したことにより,他国より早く危機から脱却できるだろうとの認識を示した上で,引き続き全国民に対して徹底して各種措置に従うよう要請しました。また,13日までのイースター週間が特に重要となるだろうとし,同居人以外とはイースターを集まって祝わないよう求めました。
(2)今後の方針
状況が好転しつつあることを受け,今後も状況を注視して対応を検討するとしつつ,段階的規制緩和を含む現時点での今後の方針につき以下のとおり発表されました。
・現在の外出規制措置を4月末まで延長。
・14日から400平米までの小規模店舗,ホームセンター及び園芸用品店の営業を許可。5月1日からは全ての店舗,ショッピングセンター,理髪店の営業を許可。ただし,再開した店舗においてはマスク着用義務及び顧客数の制限に係る規制を課す。ホテルやレストラン等のその他の業種については5月中旬から再開を許可。すべての催しは6月末まで禁止する。夏の間の規制措置については4月末の段階で決定する。
・学校は5月中旬まで閉校し,大学も今学期中は閉鎖する。大学入学資格取得試験(マトゥーラ)及び職業訓練修了試験は感染予防措置を講じた上で実施する。
・スーパー等におけるマスク着用を,来週から公共交通機関及び営業を再開する店舗においても義務づける。職場においては雇用者が決定するべきである。
(当館注:ほとんどのスーパーではマスクは無料配布されるようですが,REWEグループ(BILLA,MERKUR,BIPA,PENNY,ADEG)でのみ,3個セット3ユーロで販売されるとのことです。)
・屋内での6人以上の集会を禁止するよう各自治体に要請した保健省通達を撤回する。(アンショーバー保健相は,現在の外出規制措置の継続により同通達の必要性がなくなった旨説明しました。)
・連邦庭園(当館注:シェーンブルン庭園等の国が管理する公園)への立ち入り禁止をイースター後に解除する。
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6日,プラッター・チロル州知事は,13日までを予定していた州内全市町村に対する隔離措置を,6日24時で早期解除すると発表しました。
ただし,同州パツナウンタール地域,ザンクト・アントン・アム・アールベルク及びゼルデンにおいては当面の間は隔離措置が継続されるとのことです。
4 新型コロナウイルスは風邪と同様に,せきやくしゃみなどの飛沫で感染するとされていますので,手洗い,人混みを避ける等の基本的な感染症対策に努めてください。
なお,オーストリア保健・栄養安全機関(AGES)は,新型コロナウイルスへの感染の疑いがない人については通常の石鹸で十分であると強調し,消毒液は医療目的で消毒が必要な人・機関により使用されるべきであるとしています。
参考:コロナウイルス感染予防措置
・定期的に,約30秒間石鹸で手洗いをする
・顔(特に口,目,鼻)を指で触らない
・握手と抱擁を避ける
・鼻をかむ際,咳をする際は使い捨てティッシュに行うか,腕で口・鼻を覆って行う。ハンカチを使う場合は使用した後で捨てる。
【参考】
■ オーストリア保健省
〇新型コロナウイルス情報(独語)
https://www.sozialministerium.at/Services/News-und-Events/Neuartiges-Coronavirus-(2019-nCov).html
〇新型コロナウイルス・ホットライン(独語・英語)
Infoline Coronavirus: 0800 555 621 (月-金,9:00-17:00)
ウェブサイト:https://www.ages.at/themen/krankheitserreger/coronavirus/
■ 日本厚生労働省
〇新型コロナウイルス関連情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
○新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
■ 世界保健機関(WHO)
○ウェブサイト:https://www.who.int/health-topics/coronavirus
(問い合わせ先)
○在オーストリア日本国大使館
住所:Hessgasse 6, 1010 Vienna, Austria
電話: (市外局番01)531920
Fax: (市外局番01)5320590
ホームページ:https://www.at.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
ウィルスの感染拡大はウィルス自身ではなく、人間が感染させているので、1人1人がしっかり自覚して行動すれば、結果的に自分、家族を守り、感染拡大は抑えられると思います。