ADVENT(アドヴェント)とは (2019年)

オーストリアは今でこそヨーロッパのひとつの小国かもしれませんが、この国がヨーロッパに与えた、そして残した歴史的、文化的影響は計り知れないものがあります。

歴史あるオーストリアは四季を通じて伝統や習慣が多く見られます。

これらはしっかりと次の世代へと受け継がれています。

年間を通して生活で一番重要な習慣はクリスマスでしょうか。

(宗教的には復活祭ですが)

クリスマスの空気はひと月以上も続き、そこからしてその重要性を感じます。

先日クリスマスはどのように始まったか・・・についてちょとまとめましたが、このような歴史的背景が少し見えてくると街中を歩いていてもより楽しくなります。

今日はクリスマスに関係するADVENT(アドヴェント)についてです。

 

ADVENT (アドヴェント)はクリスマスがあとどのくらいしたら来るんだろう・・・とわくわくしながら待つ時期のことです。

日本語でアドヴェントでもいいと思いますが、待降節とか降臨節とも呼ばれています。

 

ADVENTはラテン語のadventusから来ていて、「到着/到来」を意味します。

 

もともとAdventus Domini(ドイツ語でAnkunft des Herren)で直訳すると主の到着、そこから人間世界へのキリストの到来・・・という意味です。ちなみにこのアドヴェントはローマカトリックの習慣で、正教会にはそこまで普及していません。

参考までにキリスト教の成立も御興味があればどうぞ。

 

アドヴェントはクリスマスイヴから遡って約4週間の期間で、厳密にはクリスマスイヴ前に一番近い日曜日から遡って4回の日曜日を数えます。

もし12月24日がたまたま日曜日であればそのイヴの日が4回目の日曜日となります。

一昨年2017年は12月24日がアドヴェントの第4日曜日となりました。

アドヴェントの第1日曜日は一番早くて11月27日、一番遅くて12月3日となります。

2016年は11月27日がアドヴェントの第1日曜日となりました。

 

今年は12月1日・・・つまり今日がアドヴェントの第1日曜日となります。

 

 

 


"アドヴェント"は古代ローマでは皇帝や王様の到着を意味していたようですが、宗教的にも神が神殿に到着するということで用いられ、後のキリスト教がその習慣をキリスト到着として担って行きました。

この形となるのは1038年、皇帝コンラート2世の時代から、そして1570年にローマ教皇ピウス5世が定めたようです。

 

ローマカトリックやプロテスタントではこのアドヴェントの第1日曜日から新しい年が始まりますので、教会的には"元旦"ということになりとても重要な日です。

アドヴェント時期のウィーンの街も素敵です。

 

 

 

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