ウィーンの街を観光していると、ドナウ河を見てみたいとい思われる方は多いです。
街の中心にはドナウ運河が流れていますが、まれいにこれをドナウ河の本流と勘違いされる方もいらっしゃいます。
ウィーンを流れるドナウ河は大きく4本あり、本流、新ドナウ、旧ドナウ、運河です。
ウィーンは歴史的にドナウ河の氾濫に悩まされてきました。
雨が降ったり、雪解け水が入り込むとすぐに水が溢れてきたのです。
そこで、河川工事が何回も行われては流されて・・・そんな繰り返しでした。
ドナウ河は全長約2.860kmあり、ドイツを水源として、オーストリア、スロヴァキア、ハンガリー、クロアチア、セルビア、ルーマニア、ブルガリア、モルドバ、ウクライナと10ヵ国を通り、最後は黒海まで流れています。
その中でオーストリアのドナウは約350kmです。
全長2800km以上あるドナウ河の最も美しい所と言われている有名な「ヴァッハウ渓谷」は、幸いにしてこのオーストリアに位置しています。
ドナウ河は昔から重要な役割を担ってきました。
さて、今日はウィーンのドナウ川の本流とその隣を流れる新ドナウを少しお届けします。
こちらはドナウの本流です。
正面奥に向かって流れています。
中心を流れるドナウ運河とは比較にならない川幅です。
"美しき青きドナウ"を想像する水の色ではないですね。(笑)
でも水質はとてもいいです。
こちらは新ドナウです。
こちらは飲料水に匹敵するとも言われる水質の良さです。
新ドナウは1987年、2回目の大きなドナウ治水工事を行って誕生しました。
これは、本流と並行して流されています。
ウィーンに入る直前で、ドナウは本流と新ドナウに分かれ、その後本流から街の中心に行く運河が枝分かれしていきます。
ちなみに新ドナウを作る際、本流の隣に作ったわけですから、真ん中が盛り上がった部分が生じ、そこを「Donauinsel」ドナウインゼルという人口の島にしました。
Donauinselは全長20km以上にわたってウィーンを横たわっていて、リゾート感覚で地元に親しまれています。
ドナウ河については何回か話題にしていますので御興味ある方は
秋のドナウ河、春のドナウ河、ウィーンのドナウ河にある閘門 1,
ウィーンのドナウ河にある閘門 2、ウィーンのドナウ河にある閘門 3、
ヨハン・シュトラウスの"美しき青きドナウ"、ドナウ運河が始まる場所にあるNussdorfer Wehr und Schleuseanlage、ドナウ河の距離表示、ウィーン川がドナウ運河に流れ込む場所、Schloss Orthからドナウ河へなども参照して下さい。