ウィーンと言えば皆さん何を思いつきますか?
荘厳な街並み? カフェ? シェーンブルン宮殿? シュテファン大聖堂? 音楽家?
ウィーンはヨーロッパ文化が凝縮したとても奥深い街です。
今日は知られてはいながらも、あまり身近にはならないウィーンナーワルツの話題です。
ウィーンナーワルツ・・・Wiener Walzer(ヴィーナー・ヴァルツァー)とこちらでは言われますが、一般的にはヨハン・シュトラウスなどがすぐ思い浮かびます。
美しき青きドナウに代表される3/4拍子・・・ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでもシュトラウスが非常に多く演奏されます。
ウィーンナーワルツは社交ダンスワルツの変種であり、一番古く、なおかつ一番モダンな市民階級の社交ダンスで、イギリスやフランスともしっかり区別されています。
"ウィーンナーワルツ"と言う言葉が最初に登場するのは1797年です。
これが"Ländler"(レントラー)というドイツ語圏中心で踊られた3/4拍子の民族舞踏に起原を持つかどうかというのは議論の余地があるようです。
19世紀初頭からウィーンではワルツがどんどんポピュラーになり、そしてウィーン会議によってヨーロッパ中に知られるようになりました。
ウィーンでは毎年謝肉祭シーズンには舞踏会が至る所で開かれているので、たいていの舞踏会には気軽に参加できます。私も過去数回舞踏会を経験したことがあります。
でも少しぐらい踊れないと舞踏会は敷居が高いイメージがありますね(笑)
社交ダンスをやっている方は別として、ウィーンナーワルツに普段触れる機会はそう多くはありません。
それが観光でウィーンに来る場合はなおさら縁がないかもしれません。
ワルツコンサートに行けばワルツは聞けて、プロのダンサーが披露するウィーンナーワルツは見られますが、自分が踊るわけではありません。
ウィーンナーワルツはウィーンのひとつの文化ですから、機会があれば是非体験して頂きたいと思います。
最近日本の団体ツアーでも観光中にウィーンナーワルツを体験できるツアーがありますね。
こちらはある団体ツアーの皆様とウィーンナーワルツを体験した時の様子です。
この日は午前中にシェーンブルン宮殿やベルヴェデーレ宮殿、そして王宮やシュテファン大聖堂などかなり詰まった内容でしたが、昼食後はウィーンナーワルツの体験だけでした。
最初はおもしろいのかな~など不安があったという皆様ですが、このダンス学校のオーナーであるハインツさんと奥様のカリンさんに暖かく迎えられてそんな空気はすぐになくなりました。
私達だけのためにこのバロック調の素敵なダンスホールを開けてくれて、基本のステップから徐々にウィーンナーワルツの簡単な右回りまでを教えてくれます。
黄色い服を着ているのがハインツさんで、彼はこのダンス学校を20年以上も経営していたダンスのマイスターです。
左上の写真は最初のステップを教えてもらっています。
少し体に入って来ると、早速パートナーと実践です。
奥に見えるピンクの民族衣装を着ているのが奥さんのカリンさんです。
えっ、私はただ通訳と撮影をしていただけかって?
いえいえ、私だってしっかり最初から復習して、皆さんと一緒に楽しみました。
カリンさんから是非と言われて一緒に踊りましたが、もう何年もウィーンナーワルツを踊っていなかったので、懐かしかったですね~。
レッスンの最後にはハインツさんとカリンさんが本場のウィーンナーワルツを少し披露してくれました。
素敵でした。
約45分のレッスンを受けると修了証書を頂けます。
その後はお茶と手作りのトルテを食べながら歓談のひと時です。
ハインツさんが強調したのは、とにかく歩くことと同じですということ、そして毎日少しでもいいのでステップを繰り返し練習して下さいとのことでした。
観光でもこのように本場ウィーンナーワルツに触れることができるのは素敵です。
時間さえ合えば人数に関係なくウィーンナーワルツのレッスンを受けることができます。
もちろん全くの初心者から経験者まで大歓迎ですということでした。
とても楽しいですよ!