"ウィーン"という名前は日本語です。
ドイツ語ではWIEN...ヴィーン...この"W"を英語発音のウ...そこから日本語ではウィーンとなったわけです。
ということは"ウィーン"と発音しても日本でしか通じないということになります。
こちらでは誰もがヴィーンと呼んでいます。
さて、"ウィーン"という言葉を使って、ウィーンナーコーヒーとよく言われますが、こちらではそのような名称は存在しません。
ついでに"ウィーンナーソーセージ"だって存在しません。
ソーセージの経緯はまたいつかここで話題にしたいと思いますが、今日は地元で人気のあるシンプルなソーセージを紹介します。
こちらはSacherwürstel(サッハーヴュルステル)です。
軽食として定番なソーセージのひとつで、2本の長いソーセージがこのような形で提供されます。
ちなみにオーストリアのドイツ語は、"S"の後に母音が来た時には濁らない発音をするので、こちらではザッハーではなくてサッハーです。
25㎝ぐらいの長さの細いソーセージが茹でて提供され、Semmel(センメル)という典型的な地元のパンがついてきます。
左はマスタードで、ソーセージの下に隠れている白っぽい細かいものはKren...ホースラディッシュ(いわゆる西洋ワサビ)です。
これはKÄSEKRAINERと共に地元で人気ある軽食のひとつで、カフェなどにもよく提供されています。
ソーセージが茹でてあるので、ナイフとフォークを使わず、手でソーセージを折って食べる人も多いです。
その時にパキッと瑞々しい音がします。
マスタードとKrenがよくマッチして、くせになる味です。
軽く食べておきたい時にお勧めです。
ちなみにSacherwürstelのSacherは、Hotel Sacherから来ているという説もあります。