ウィーンの街中にある最小で最古のぶどう畑

日本でヨーロッパワインと言えば、ドイツ、フランス、イタリア・・・などが一般的でしょうか。

オーストリアワインはまだまだ日本ではマイナーなワインであることが残念です。

でもこの国オーストリアは生産量からすればヨーロッパでは3本指に入るとさえ言われるワイン王国です。

オーストリア国内には45.790haの広大なぶどう畑が存在し、9つ全ての州でワイン生産が行われていますが、主に16の生産地域に分かれています。

州としては、ウィーン、Niederösterreich、Burgenland、Steiermarkの4州が基本で、アルプスの標高が高くない地域を除いてワイン産業が営まれています。

ウィーンのぶどう畑と言えば多くの人が19区のカーレンベルク界隈の裾野やNeustift am Walde、21区のStammersdorfなどを思い浮かべると思いますが、ウィーンの街中にぶどう畑があるのに気付いていましたか?

 

 

こちらはウィーン中心部のSchwarzenbergplatzの一角です。

左奥に見られる建物はリンク道路沿いにあり、反対方向にはHochstrahlbrunnenがあります。

この交通量が多い広場のどこかにぶどう畑があります。

あまりにも街並みに溶け込んでいて見逃してしまいますが、画面中央ちょっと左に小さなソーセージスタンドが見えますね。

そのすぐ右側に美しい装飾の石の囲いが見えますが、これがぶどう畑です。

"Weingarten am Schwarzenbergplatz"です。

 


 

地元ではこのぶどう畑はハプスブルグ帝国時代からあるとされています。

現在はベートーヴェンが住んだ有名なホイリゲ"Weingut Mayer am Pfarrplatz" が管理しています。

広さは100m²で60本のぶどうの木が植えられていてます。

その内の約30%がGrüner Veltlinerという典型的なオーストリアの品種で、残りはいくつかの品種が植えられています。

ここ数年来からトレンドになっているとても質のいい"Wiener Gemischter Satz"のワインが毎年50~60本の作られます。

 

1988年より毎年10月の始め、ウィーンの市長さんを中心にここから収穫をすることが伝統となっていて、 "Bürgermeisterlese"とも呼ばれています。

 

ドイツ語でウィーンはWien...ドイツ語でワインはWein...i とeが入れ替わるだけです。

ウィーンはワインひとつとっても歴史があります。

 

 

 

 

 

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