ウィーンは森の都・・・ヨーロッパの街の中では街の広さに対し緑の比率が最も高いです。
ウィーンの街を歩けばここは緑が多いな・・・ということを実感できます。
この時期のウィーンは緑が溢れていますね
でもいくら森の都ウィーンでも"自然を感じられる"と言えば公園以外では中心部ではほとんど見ることができませんね。
公園だって前からあった木などは残したかもしれませんが人工的に作ったわけですから、そういう意味では本当に自然とは言えないのかもしれません。
本当に自然を感じようと思えばやはり郊外に行くことになります。
観光レベルで手っ取り早いのはウィーンの森でしょう。
しかし観光で行くウィーンの森は言われある有名な決められた場所のみで、実際に地元の方々は有名所はさることながら様々な場所で自然を楽しんでいます。
オーストリアはウィーンを離れるとのどかな美しい風景が広がっている国で、ウィーンの郊外を始め、国内には豊かな自然が広がっています。
私も時間がある時には家族と色々な所に出かけています。
うちのお気に入りのスポットとして"Blockheide"(ブロックハイデ)があり、ここは毎年数回は行きますが、先月の4月におにぎりを持って出かけてきました。
BlockheideはNiederösterreichのWaldviertel(ヴァルトフィアテル)の一角にあるオーストリアの自然公園のひとつで、チェコとの国境に隣接するオーストリアのGmünd(グミュント)の目と鼻の先にあります。
ウィーンからは車で約140kmと結構離れていますが歴史的にも重要な場所で、新石器時代からの跡が確認されていて地元でも有名です。
ここは入口が2ヵ所ありますが、うちはいつもこの右側の写真に見られる入口から入りますが、車はここから数百メートル歩いた所の駐車場に止めます。
こちらからの方が自然公園内にあるInfoセンターや展望台に近いんですね。
上の写真はこのBlockheideの見取り図で、以下に示すように色分けされた4つの散策コースがあります。
GRANIT-TOUR (2,9 km)
MYTHOlogieTOUR (3,5 km)
LANDSCHAFTSkulTOUR (2,8 km)
MARIENKÄFERWEG (5,6 km)
中に入ると、草原地帯、池、森、そして一番重要なこの自然から形成された巨大な石の塊をいくつも見ることができます。
下にいくつか有名な石を掲載します。
こちらはChristophorussteinです。
不思議な形の石の塊がこのように重なっているのです。
とにかく巨大です!
こちらはTeifelsbettと呼ばれています。
悪魔のベット!?ですね。
こんなに大きな石がそこらじゅうに横たわっていて、石の間が道になっている所もあります。
かなり苔が見られますね。
どのくらい石が巨大か、映っている人間と比較して下さい。
このような石がゴロゴロしています。
この辺りは"Bömische Masse"(ベーミッシェ・マッセ)と呼ばれ、現在ではオーストリアの国境界隈からチェコを含む地域です。
古生代(約5億4200万 - 約2億5100万年)に形成された山脈の残りとなっています。
つまり、この巨大な石はそれだけの年月が経っているということになります。
豊かな緑、森林地帯がコースになっていて、大きな池もあり巨大な石は一箇所に集中してわるわけではなく、それぞれ散らばってたくさん横たわっています。
自然公園の中には売店も兼ねたインフォセンターがあり、そこには2003年に作られた展望台があります。
今回は展望台の写真はここに掲載しませんが、ここに上ってみることもお勧めします。
右下の写真は切り株に松かさがむかれて置いてあります。
これは人間ではなく、野生のリスが松かさの中の種を食べた後です。
つまりこの切り株はりすの食卓ですね。
自然公園の中には前述したインフォセンターの売店とちょっとしたレストランがありますが、うちはいつもおにぎりを持って行き、ここで食べる習慣があります。
ここは自然と歴史、特に地質学的にも非常に面白い所です。
今回ここに掲載したBlockheideの写真は2019年4月17日に撮影したものです。
ウィーンはだいぶ緑が多くなってきた時期でしたが、ここはこの時期そこまで緑は多くありませんでした。