ウィーンによく見られるこの時期の花 245(アンズ)

日中の気温が20℃前後と春の訪れを感じる日が続きましたが、今週から気温が下がり、10℃前後という肌寒さを感じるウィーンです。

しかし街中を歩けば新緑が徐々に始まっていますね。

今年は全般的に花の咲き始めが早いですね。

今年の冬も日中マイナスだったのは3日しかありませんでした。

 

さて、今日お届けする花は地元でもちろん有名ですが街中ではあまり見ることができないものです。

 

こちらは杏子(アンズ)の花です。

アンズと言うとドイツ語ではAprikose(アプリコーゼ)・・・と普通言われていますが、(日本でもアプリコットとも呼ばれていますね)オーストリアではMarillen(マリーレン)と呼ばれ、Aprikoseと呼んでいる地元の人はいません。

そう、オーストリアではアンズは絶対にMarillenなんです。

学名ではPrunus armeniaca、バラ科のサクラ属の落葉小高木です。

アンズの花は一見すると梅の花のように見えますね。

梅はPrunus mumeで英語ではJapanese apricotです。同じ"purunus"でバラ科サクラ属ですから似ていて当然なんですね。

 

 

開花時期は4月初旬ぐらいが一般的ですが、今年は3月の後半にもう満開です。

前述したように花を咲かせている期間が10日前後で短いです。

高さは6mぐらい、稀に10mを超えることもあり、花は白っぽい薄い紅色的で花弁は5枚、花の大きさは2~3cmぐらいでしょうか。

原産は古代にはアルメニア界隈でも知られていたのでその辺りと思われている説や中国北部という説もあるようです。

花が散るとそこから6月頃にかけて実がなり始め、最初は薄い緑色、熟して来ると明るいオレンジ色になります。

実の大きさは3cm~4cmぐらいでしょうか。

 

このアンズの実からジャムやリキュールなどが作られるわけで、ドナウ河の最も美しいヴァッハウ渓谷はアンズの名産地です。

ウメの実は熟しても甘みが生じず、種と果肉はくっついていますが、アンズは甘みが生まれ、種と果肉が容易に離れます。

 

 

今日ここに紹介した写真は全てうちの庭に植えてある今年の10月で10年になるアンズです。

家の2階の窓から見ても、アンズの方が高くなりました。

2019年3月23日13:30頃の撮影です。

毎年この時期に綺麗な花を咲かせてくれます。

その後たくさんの実がなり、毎年大豊作です。

アンズのジャムにしたり直接食べたりと・・・自分で言うのもおかしいですが、本当、ヴァッハウ渓谷のアンズよりも美味しいです。

去年はうちのアンズの実を使って自家製梅酒を作ってみました。

まだ実が熟さない緑色の時に収穫して、半年以上も漬けて去年のクリスマス時期に飲み始めました。

非常にいい出来だったので今年も作ります。

 

アンズはウィーンの街中で見ることはないと思いますが、民家の庭などに非常に多く見られ、とてもポピュラーです。

 

 

 

 

 

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