朝はまだ冷え込むものの日中は20℃近くと春の訪れを感じるウィーンです。
新緑が見られるのはもうちょっと後ですが、ここ数日でまたかなりの花が咲き始めています。
キバナセツブンソウ、マチユキソウ、ニオイガマズミ、プリムラ、ユキワリソウなどこの初春を感じさせる花を話題にしましたが、今日のこの花を至る所に見られます。
ちょっとこの写真では見づらいかもしれませんが、紫の小さな花が多く見られます。
ドイツ語ではDuftveilchen
(ドゥフトファイルヒェン)とか
Märzveilchen(メルツファイルヒェン)と呼ばれています。
学名ではViola odorata、日本語ではニオイスミレで、多年草でスミレ科のスミレ属です。
スミレ科は約850種と数が多く、その中でスミレ属は400種類を占めるそうです。
ドイツ語の"Duft"は香り、匂いという意味で、甘い香りを放つことで知られています。
特に太陽が花に当たっている時に匂いが強くなります。
2019年3月15日12:45頃、地下鉄U1の終点Leopolau駅近くの集合住宅の中庭での撮影です。
原産は南ヨーロッパですが、中央ヨーロッパ全体に見られ、よくかたまりで咲いています。
開花時期は3月~4月で、花の色はたいてい濃い紫ですが、稀に白、ピンクなどもあります。
高さは10cmぐらいで、葉は丸くてハート型に近く、根際から生える特徴があります。
古代から存在し、中央ヨーロッパでは遅くても中世初期までには観賞用や薬効として、バラやラヴェンダーと共に香料の原料として利用されてきました。
公園や庭など、街中の至る所で見ることができます。