去年10月2日から開催されたブリューゲル(父)特別展は前売り予約券も早くから完売し、その時期にウィーンに来られて美術史博物館に入ってもブリューゲル展に行けなかった方が続出するほどの大盛況で幕を閉じました。
人生最初で最後と美術史博物館が自ら宣伝していたこのブリューゲル展の準備も6年越しに及ぶものでしたが、後片付けにもそれなりに時間がかかりました。
その後、何回も美術史博物館に行きましたが、館内はそんな大展示会があったような空気はもうなく、本来の美術史博物館に戻っていますが、肝心な絵画方がまだまだ移動中で、何も絵が展示されていない空間がいくつかありました。
ちょっと面白かったのでその様子をお届けします。
美術史博物館は大階段ホールを中心にして、イタリア・スペインコーナーとネーデルラント、北方ルネッサンスに大きく分かれています。
ブリューゲル展はネーデルラントコーナーを利用して開かれましたが、この写真を撮った時点では後片付けの最中で、もちろんそこに入ることはできませんでした。
上の2枚の写真はそのネーデルラントではなくイタリアコーナーです。
ティツィアーノの部屋、その奥のティントレットやヴェロネーゼのヴェネツィア絵画の空間には1枚の絵も掲げられていません。
美術史博物館には今まで数え切れない程来ていますが、全く絵がかかげられてない空間に入ったのは初めてかもしれません。
通常このような時には見学者を通行止にしていますからね。