ウィーンはかつての帝国の都ですから、食事もおいしいです。
ウィーンには星の数ほどレストランがあり、食べることには困りません。
オーストリアはヨーロッパでは物価が高い国で、税金、人件費や食料品もそれなりに高いのでレストランでちゃんと座って食事をすると結構高くつきます。
さて、ウィーンの3大名物料理と言えば Wienerscnitzel(ウィーンナーシュニッツェル)、Tafelspitz(ターフェルシュピッツ)、Ziwebelrostbraten(ツヴィーヴェルローストブラーテン)が真っ先に挙げられるでしょうか。
ウィーンに来る団体ツアーでの食事にはこの中でも圧倒的にウィーンナーシュニッツェルが多いと思います。観光中は皆さんと一緒に昼食をするので、私は毎日のようにウィーンナーシュニッツェルを食べることになります。
そのため、私はたいてい違うものを食べるようにしていますが、それでもウィーンナーシュニッツェルはたまに食べたくなりますね。
レストランによって、同じウィーンナーシュニッツェルでも味の違いがあります。
こちらはウィーン最古のレストラングリーヒェンバイスルのウィーンナーシュニッツェルです。
オリジナルスタイルの子牛のシュニッツェルです。
衣もサクッとしていて肉も柔らかくておいしいです。ここのシュニッツェルの上には炒めたパセリが添えられています。
シュニッツェルが大きいので添えられているジャガイモが隠れています。
間にレモンが見えますね。
ウィーンナーシュニッツェルはやっぱりレモンと塩です。
最初にこれを食べる日本の方は、おそらくソースとがあるといいな~・・・と思われるかもしれませんが、ウィーンナーシュニッツェルにとんかつソースは邪道です。
決してまずくはありませんが、慣れてくると塩とレモン以外には考えられなくなります。
とんかつソースは、日本のとんかつに使われる衣と肉にはぴったりですが、こちらでウィーンナーシュニッツェルに使われる砂のようにサラサラしたゼンメルの粉には個人的には合わないと思っています。
うちでもシュニッツェルを作ることもあればとんかつを作ることもありますが、衣を使い分けています。
本音を言えば、家で食べるウィーンナーシュニッツェルが一番美味しいと思います。(笑)
グリーヒェンバイスルのウィーンナーシュニッツェルはかなりのボリュームがあります。
完食できるお客様は意外と少ないです。
Wiener Schnitzelという名称はどうやら19世紀終わりに定着したようですが、もっと前の1831年のある料理の本で確認できます。
有名な伝説として語り継がれているのは、時のフランツ・ヨーゼフ1世の統治時代、1848年の3月革命時から1849年においてのイタリアのSanta LuciaやNovaraの戦いで大活躍し、有名になるラデツキー将軍が "Costoletta alla milanese"というミラノ風カツレツを持ってきた・・・という説です。
でもこれは歴史的検証から否定している学者もいます。