ウィーンはヨーロッパで一番長く続いたハプスブルグ王朝の居城であり、そのハプスブルグ家のもとに歴代神聖ローマ帝国の皇帝やローマ王、ドイツ王の称号が長らくあったのでかつての帝国の都です。
今でもウィーンの待ちを歩けば十分すぎるほどその面影を偲ぶことができます。
ウィーンはとても奥が深い街です。
そのウィーンのひとつの文化としてカフェハウス文化があり、100年以上も続く伝統カフェハウスが多く存在しています。
ウィーンの観光中にはスタバなどではなく、是非とも伝統カフェに足を運んで少しくつろぐ時間を作って頂きたいです。
伝統カフェにいること自体が観光していることになりますからね。
伝統カフェにはそれぞれの特徴があり、それぞれの空気が流れていますが、"ウィーンのカフェ文化"が見えてくるとどこも共通性があることがわかります。
私も個人的にカフェにはよく行きます。
1人で行くこともあれば、添乗員さんや個人のお客様と行くことも多いですね。
ウィーンには色々なカフェがありますが、私がウィーンで一番好きなカフェはやっぱりSperlです。
Café Sperl(カフェ・シュペルル)は中心に位置していないのが残念ですが、しかし逆にそれが幸いして観光客がとても少なく、地元で賑わっているカフェです。
地元の空気が感じられる伝統カフェということもここの長所なのですが、それよりもこのカフェの店内の雰囲気が素敵です。
カフェ シュぺルルは1880年Groß und Jelinekによって、Jacob Ronacherのために作られました。
その年の12月にはSperlファミリーによって受け継がれ、現在でもそのままその名前が使われています。
このカフェは入った瞬間に何とも言えない・・・"ウィーンのカフェ"としか形容できない空気に包まれます。
決して派手ではなく、でも伝統を感じる装飾とそれにあった内装と調度品、どこか懐かしさを感じて、しかし場末的であって、でも決して汚くない・・・様々な形容ができます。
このカフェに座っているとウィーンの歴史、そしてこのカフェ独自の時間が流れていることがを実感できます。
この時は料理学校の皆様と御一緒し、その時の添乗員さんと引率の先生との3人で朝ここにやって来ました。
Café Sperlは時間によって店の空気がかなり違います。
朝のこのカフェは静かでいいですよ。
14時ぐらいまでは女性の店員さんが多いので、ウィーンの伝統カフェにはちょっと珍しいパターンですが、午後はタキシードを着たボーイさんが登場します。
ケーキであればハイナーが一押しですが、ウィーンのカフェならやっぱりここです。
特定の店員さんとは顔見知りなので、行くと温かく迎えてくれます。
写真右はメランジェとアインシュペンナーです。