今年は春がとても短かったような気がします。
日中の気温が初めて30℃を超えたのは6月初旬でしたが、暑い日が多く、雨も例年よりもかなり少なく乾燥していました。
予報通り今日から気温がぐっと下がり、今は雨が降っています。
昨日までは夏の陽気でした。
さて、毎年この時期に話題にするSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)がついに今年もグラーベンにやって来ました。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
上の2枚の写真はもうお馴染み!グラーベンに出されたスタンドで、昨日の模様です。
このスタンドはもう今年で26年目になり、この時期の味覚としてウィーンではすっかり定着しました。
毎年ここのSchilcher Sturmを楽しみにしている地元の人が多くいて、私もその一人です。
ここのオーナーのトーマスさんとはもう何年も知り合いで、毎年ここで色々な話をします。
実は昨日の朝、仕事に向かう途中、地下鉄のSchwedenplatz駅で突然誰かに声をかけられました。
何とオーナーのトーマスさんと奥さんにばったり会い、1年ぶりの再会をしました。
仕事の後に寄るから・・・と言って別れました。
一昨日の木曜日が初日だったのですが、私はウィーン中心部にいなかったので初日に飲むことはできませんでしたが、昨日仕事の後にすぐにここに来て、再び挨拶をしたら、1杯ただで御馳走してくれました。
今年最初のSchilcher Sturmは、こくのある甘さがあり、飲んだ後にほのかな酸味を感じる絶妙の味でした。
とにかくおいしい!の一言です。
色も綺麗ですね!
かなり発酵中の泡が見られます。
この時もまたオーナーと世間話をしました。
ウィーンはとても乾燥していて、雨が例年よりも少なかったのですが、今年の収穫はどうでしたか?
と聞いた所、彼のぶどう畑はSüdsteiermarkのArnfelsで、その地域は今年雨がかなり降ったそうで、収穫には何の問題もなかったそうです。
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、その右隣にある大き目の樽がSchilcher Sturmです。
この屋台が出されているのは原則的に金、土、日の週末で、10月の今頃までです。
この時期にウィーンにいる方は是非、お試し下さい。