112年前のウィーンの街と路面電車の貴重な映像 1

ウィーンの中心部はリンク道路という有名な環状道路があり、その両側には様々な様式で荘厳な建造物が多く建ち並んでいます。

このリンク道路は19世紀後半、時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世が中世からの城壁(市壁)の取り壊しを決定した1857年から1865年にかけて建設されました。

ウィーンの観光でリンク道路はヨーロッパの色々な建築様式が見られることからとても重要です。

リンク道路は車は一方通行で、時計回りにドナウ運河沿いを経由して1周することができます。

基本3車線のリンク道路の真ん中の車線を車で1周すると運河沿いを入れて5.4kmです。

 

かつてはリンク道路の周りを路面電車の1番、2番が東京の山手線のように1周していましたが、2008年10月より廃止され、それぞれ別の動き方をしています。

その路面電車はリンク道路が開通した1865年から走っていますので、2015年はリンク道路開通150周年記念と同時に、路面電車も150周年記念という大変おめでたい年でした。

最初の区間はSchottenring~Hernals間で、鉄道馬車から始まっています。

1883年には蒸気路面電車が導入され、1897年1月28日には電化された最初の路面電車が現在のLinie5の部分を走り、それ以降急速に普及し始め、1903年には最後の鉄道馬車が現場から別れを告げました。

ちなみに蒸気路面電車は1922年までは外の地域で活躍していました。

 

路面電車ひとつとっても興味深い歴史を見ることができますね。

さて、今日は約110年前の1906年のウィーンの街を走る路面電車の貴重な映像を紹介します。

是非以下の映像を御覧下さい。

 

 

 

 

ウィーンに詳しい方であればこの場所がどこだかすぐにわかると思います。

そうです、リンク道路です。

走っている路面電車の中からの映像ですね。

興味深いことに今とは通行が逆です。

この映像ではリンク道路の国会議事堂界隈からSchottentorに向かっています。

路面電車がしっかり電化されていることがわかります。

現在では車が多く走っている所は馬車のオンパレードです。

路面電車も頻繁に走っていますね。

映像で1分ぐらい経ってから右側に見える大きな建物はブルク劇場です。

 

今日ここに紹介した映像はレオポルド美術館の一角で一般公開されています。

 

ウィーンの歴史に興味があれば大変おもしろい映像です。

私は何回も見入ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

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