ウィーンの公共交通機関は世界で5本指に入る営業距離数を持っています。
地下鉄、路面電車、路線バス、国鉄の4種類を共通券で乗れるシステムで、415km²と広いウィーンの街を網羅しています。
団体ツアーの場合は専用バスで観光することがほとんどですので、公共交通機関を使う機会はそう多くないと思いますが、個人で旅行されている方は地下鉄や路面電車のお世話になることが多いでしょう。
利用するとわかりますが、非常に便利で、網の目のようにウィーンの街中を走っています。
特に路面電車は観光では地下鉄以上に人気があり、風情があり、ウィーンの街によく似合います。
路面電車は現在28路線があり、その内26路線が1,2,31,38,71のように数字で、2路線がDとOのローマ字系統番号となっています。
リンク道路を走るのは1,2,71,Dの4路線で、これらに乗車する機会は非常に多いと思います。
それ以外にも普段は見られない一時的に登場する系統番号もあります。
上の2枚の写真を御覧下さい。
"E4"という系統番号です。
左は案内表示で、右にはローフロアータイプの路面電車ですが、E4と表示されています。
これは新しい路線ではなく、Ersatsverkehr・・・代替え路線で、"4"は地下鉄4号線(U4)を意味します。
地下鉄4号線のHeiligenstadt~Spittelau間は2018年7月2日~2018年8月26日まで工事のため運休していました。
そのため、Spittelau付近のAugasse~Nußdorf-Beethovengang間をE4が走っていました。
この区間は本来D線が走っているのですが、利用客が多い区間でもあり、ウィーン市交通局は必ず代替え路線を走らせるのでE4が登場したわけです。
実際この区間はDとE4の2本が走ったので、通常よりも遥かに多い頻度となりました。
私もこの工事期間中、何回か利用することになりましたが、路面電車がすぐ来ても不便は不便でした。
結局は乗り換えますし、それに伴っての時間も余計にかかったからです。
でもウィーンの街をこれだけ多くの路線が毎日活躍しているので、修復やメンテナンスも欠かせません。