8月に入り休暇シーズンも後半に入りました。
地元ではまだ休暇を楽しむ人が多いことが交通量の少なさからわかります。
地元に人がウィーンを留守にしていても、ヨーロッパを始め、世界から多くの観光客がウィーンに来ています。
シェーンブルン宮殿やベルヴェデーレ宮殿には毎日にように行きますが、常に混雑しています。
それを見るだけでもどのくらい多くの観光客の皆さんがウィーンに来ているか容易に察することができます。
さて、ベルヴェデーレ宮殿はクリムトの接吻が見られるオーストリアギャラリーという人気ある美術館となっているわけですが、8月1日よりクリムトコーナーに入るための入場制限が行われています。
ベルヴェデーレ宮殿は上下宮の2つがありますが、クリムトやシーレがあるのは上宮ですね。
上宮に入って、中央の大階段ホールを上がるとすぐ正面には大理石の間、左のウイング、右のウイングとそれぞれ進むことができますが、クリムトコーナーは右ウイングにあります。
通常は大階段ホールから右ウイングに入れますが、現在入場制限のおかげでここは出口専用となっているため、大理石の間に入ることになります。
写真のようにロープが設置され、ここでクリムトコーナーに入るための入場制限が行われています。
多くの人がクリムトコーナーに入るために並んで順番待ちをしています。
写真奥に見える入口に係が立っていて、前述した大階段ホールの出口からどのくらいの人が出たかに合わせて、入場者数を制限しています。
状況によりますが、係の話では現時点で待ち時間は10~30分ぐらいだということです。
なんせベルヴェデーレ宮殿では初めての試みですから、係もまだ慣れていないということです。
ここには一般が並ぶゾーンの他に、もうひとつ並ぶゾーンがあります。
こちらは私のようなオーストリア国家公認ガイドと一緒にクリムトコーナーに入るゾーンで、団体ツアーや個人のお客様でも国家公認ガイドとであれば待ち時間が優遇されています。
これは非常に有難いことですね。
国家公認ガイドとここを見学する団体ツアーも非常に多いですから、一般入場と別の枠になっているということでしょう。
係の話では、こちらのウイング全体の見学者数は200人ということですので、それをオーバーするとここで待つことになります。
出口付近にモニターが設置されていて、何人出たかに合わせて、その分の入場者を入れるので、待ち時間は一定ではありません。
8月1日より実施されていますが、試行錯誤的な空気も感じられます。
これがいい結果を生み出せば、今後もずっとこのスタイルを続ける可能性もあるということでした。