ウィーンはヨーロッパの街では車の所持率がかなり高いと言われています。
街中を歩けば至る所に路上駐車が見られます。
お客様からも「ものすごい路駐の状況ですね」とか「こちらは路駐が許可されているのですか」という質問がよくあります。
ウィーンの生活に慣れてしまうと当たり前ですが、日本で路駐をすればすぐにレッカー移動でしょう。
どの建物の中にもたいてい中庭空間が存在しますが、中庭はまず公の駐車場になっていることはほとんどありませんから、路駐が基本となっています。
住人が月極で使える専用の地下ガレージなどがある集合住宅もありますが、路駐が圧倒的に多いでしょう。
こちらでの路駐はウィーン市がしっかり定めていて、堂々と路駐することができますが、無料ではなく、しっかりお金が取られます。
ウィーンは23区で成り立っていますが、旧市街の1区~9区、20区は平日9:00~22:00、2時間まで、
10,12,14,15,16,17,18区は平日9:00~19:00、3時間までと決められています。
そのシステムは30分、60分、90分、120分の4つのKurzparksheinがあり、これを記入して外から見えるようにフロントガラスの部分に置いておく、もしくはParkpickerlという該当の区に住んでいる住人が買えるステッカーの2種類があります。
現在では事前登録をしておけば、携帯電話をKurzparkscheinの代わりに使えます。
Kurzparkscheinは現在30分1.05ユーロ、Parkpuickerlは年間で90ユーロ、もしくは120ユーロと区によって違いがあります。
路駐のスタイルも縦列をしなければならない所、斜めにそのまま真っすぐ駐車できる所などがありますが、それぞれの場所にもローカルな標識が立っているので、それも注意する必要があります。
例えば週末はこの有料駐車制度が適用されないので、1区でも適当に空いていれば駐車できると思われがちですが、場所によっては1区のParkpickerlを持っている人のみが駐車できると書かれた標識が近年目立って来ました。
その場合は週末でもそこにはParkshceinを置いて駐車してもParkpickerlがなければ罰金ということになります。
平日は当たり前ですが、週末もしっかり市の職員が見回りをしていて、コントロールをしています。
さて、ウィーンは路面電車だって多く走っているので、駐車場所によっては路面電車ゾーンに対して車1台分の横幅がやっと確保されているような所も多くあります。
こちらの写真はウィーン19区のDöblinger Hauptstraßeです。
この界隈は13年も住んでいたので、個人的にはよく知っている地域です。
左上の写真では路面電車37番が中心方面から走って来ていますが、右側の駐車ゾーンを見て下さい。
路面電車の線路ゾーンと駐車スペースがほとんどありません。
右上の写真は自分の車を縦列で駐車した後、ちょっと撮影してみました。
駐車スペースと路面電車の線路ゾーンがこれしかありません。
私は去年3月からHILUX(ハイラックス)に乗っているので、普通車よりもかなり大きいです。
ここに路駐した時はかなり神経を使いました。
経験上、大丈夫と思いましたが、念のため路面電車が問題なく通過するのを見届けてから車から去りました。
ウィーンではこのような所が多くありますが、これもウィーンの車社会のワンシーンでしょう。