ウィーンで有名な作曲家の足跡をたどろうと思うと時間がいくらあっても足りないでしょう。
かつての帝国の都、宮廷文化が栄えたウィーンには様々な人が集まってくることになり、音楽家もその中に入ります。
ウィーンは"音楽の都"ともよく形容されていますね。
作曲家としてとにかく足跡が多いのはベートーヴェンで、彼は80回近くの引っ越しをしたこともあり、
ウィーンの中心部から郊外までベートーヴェンの跡が点在しています。
ウィーンでベートーヴェンの博物館としては、ハイリゲンシュタットの遺書の家、パスクヴァラティハウス、EROICAHAUS(エロイカハウス)の3つが挙げられます。
この中で圧倒的に多く訪れるのは遺書の家で、去年11月25日にリニューアルオープンし、とても充実した博物館に生まれ変わりました。
それに合わせて、パスクヴァラティーハウスの展示内容も以前と比べるとかなり充実しました。
パスクヴァラティハウスはウィーン大学のリンク道路を挟んでほぼ正面に位置する昔の城壁の一部である有名なMölkerbastei(メルカーバスタイ)の上に建っている建物の日本で言う5階にあります。
ここにベートーヴェンは1804年~1815年にかけて繰り返し住んで、交響曲第4番、第5番"運命"、第7番、オペラ"フィデリオ"、レオノーレ序曲第3番、ピアノ協奏曲第4番、バイオリン協奏曲、弦楽四重奏曲OP59,95やその他の作品が作曲されています。
以前は写真に見られるこの最初の部屋にはHammerklavierが置かれていましたが、それは遺書の家に移されました。
ピアノこそなくなりましたが、展示ケースが設置され、資料が充実しています。
以前からここに展示されていた資料はほぼ確認することができました。
展示ケースにはベートーヴェンの自筆譜のファクシミリなどが見られ、以前と比べると見やすくなっていて、見栄えもいいです。
ここにはベートーヴェンのライフマスクがありましたが、もちろん今でも展示されています。
左上の写真は"エリーゼのために"で、この誰でも知っている曲もここで書かれました。
以前は楽譜はありませんでしたが、現在では出版されたものが展示されています。
全体的に内容は充実し、もっと博物館らしくなった気がします。
このパスクヴァラティーハウスは中心にありますので気軽に寄れます。