今年はボダイジュやアメリカキササゲといったこの時期に多く見られる花がかなり早く咲いています。
3月が10℃に達しない中途半端に寒い日が多かったことで、3月~4月中旬ぐらいによく見られる花の咲き始めはちょっと遅かったような気がします。
しかし、その後は逆に多くの花が例年よりも早く咲き始めました。
今年のウィーンは湿気が多く、太陽が高くなっていくとそれをもっと感じます。
さて、ウィーンの街は咲いている花がかなり少なくなってきましたが、今日のこの花はその中で特に目立ちます。
こちらはドイツ語では
Blasenesche(ブラーゼンエッシェ)とかBlasenbaum (ブラーゼンバウム)とも呼ばれ、
学名でKoelreuteria paniculata、
日本語ではモクゲンジです。
ムクロジ科のモクゲンジ属で、落葉高木です。
原産は南東アジアで、おそらく中国かもしれませんが、日本でも日本海側に見られるそうです。
背丈も高く、黄色い花をたくさん咲かせるので、遠くから見てもハッキリわかり、この咲いている花が限られている時期で、かなりの存在感を示しています。
こちらは2018年5月31日 8:10頃、ウィーン1区、Schmerlingplatzで撮影しました。
5月31日にモクゲンジがもう満開です。
開花時期は6月中旬~7月で、花は1cmぐらいの幅で50cmぐらいの円錐状に黄色い花をたくさんつけます。
高さは15mぐらいまでで遠くからでも十分目立ち、ものによっては枝が横の方に伸びているのもあり、全体で見える形は不揃いであることが多いです。
葉は20~35cmぐらいでしょうか。
花が咲いた後には、袋のような実がたくさん見られます。
モクゲンジは中央ヨーロッパに1750年に原産地から入って来ました。
本来暖かい気候に適しているにも関わらず、こちらヨーロッパの冬にも十分耐えられます。
ムクロジ科は2000種類以上あるようですが、このモクゲンジだけが唯一中央ヨーロッパで観賞用として用いられています。
ウィーンの街中ではこのモクゲンジが観賞用として広場、公園、街路樹など多くの所で見ることができます。
左上の写真は2018年5月31日 8:55にKarlsplatzのマクドナルドのテラスで、
右上は同じく2018年5月31日9:20頃Schweizergartenで撮影しました。