今年の春は日中25℃~30℃と暑い日が多く、雨も少なめでかなり乾燥しています。
春と書きましたが、実際は夏の陽気です。
強い日差しの中で毎日のように観光していると、すぐに日に焼けてしまい、私ももう4月後半には結構黒くなってしまいました。
観光では色々な所に行きますが、プライベートでも時間があればうちは色々な所に出かけます。
オーストリアはウィーンを始め、豊かな自然が広がっているので、手軽にアウトドアを楽しめます。
こちらは冬でも天気が良ければなるべく外に出よう・・・という意識がありますね。
さて、先日5月10日のキリスト昇天の祝日にうちのお気に入りのスポットであるBlockheide(ブロックハイデ)におにぎりを持って行って来ました。
BlockheideはNiederösterreichのWaldviertel(ヴァルトフィアテル)の一角にあるオーストリアの自然公園のひとつで、チェコとの国境に隣接するオーストリアのGmünd(グミュント)の目と鼻の先にあります。
ウィーンからは車で約140kmと結構離れていますが歴史的にも重要な場所で、新石器時代からの跡が確認されていて地元でも有名です。
ここは自然から形成された巨大な石がそこらじゅうに見られるという、他ではあまり見ることができない自然公園です。
上の写真はこのBlockheideの見取り図で、以下に示すように色分けされた4つの散策コースがあり、分かり易く記されていて、多くの案内板がコース上に設けられています。
GRANIT-TOUR (2,9 km)
MYTHOlogieTOUR (3,5 km)
LANDSCHAFTSkulTOUR (2,8 km)
MARIENKÄFERWEG (5,6 km)
この日は太陽の下にいれば半袖でちょうどいい陽気で、青空も広がるいい天気でしたが、散策を始めて比較的早く、雷雨があり、せっかくここまで来たのに・・・と思いながら持って来たおにぎりを雨宿りをしながら食べていたら、すぐに雨足は遠ざかり、再び青空が広がるいい天気に回復しました。
余談ですが、私は強烈な晴れ男で、ヴァッハウ渓谷でも降られたこともまずなく、グロースグロックナーも見えなかったことは一度もありません。
ガイドとして晴れ男であるのはいいですね.。(笑)
ここには2つの入口がありますが、どちらの入口からも巨大な石はすぐには見られません。
ルートでは草原地帯、池、森、そしてここが一番重要な自然から形成された巨大な石の塊をいくつも見ることができます。
一番短いコースでも3kmぐらいはあるので、それなりに歩きます。
自然公園の中には売店も兼ねたインフォセンターがあり、そこには2003年にトウヒとカラマツの木で作られた展望台があります。
この展望台は、高さ25.8m,140の階段があり、上からの眺めがまた印象的です。
この売店では飲み物などは買うことができますがしっかり食べられる物は売っていないのでお弁当を持って行くことをお勧めします。
うちはいつもここではおにぎりを食べる習慣なのですが、いちおうこの売店の反対側にはレストランがありますので、限られたメニューではありますが食事はできます。
このような巨大な石が自然に横たわっています。
左上の写真の石はTeifelsbettと呼ばれています。悪魔のベット!?ですね。
右上はChristophorussteinで、ここでは最も有名な場所のひとつです。
このように巨大な石が積み重なることが自然に形成されたのがおもしろいです。
左上はWackelsteinで、本当に揺れて落ちそうですね。
この石の下には太めの木が置かれていて、てこの原理を利用して、この石を落とすことを試みられるようになっていますが、不可能です。
右上はPilzsteinで、名前の通りキノコの石ですね。
このような巨大な石がまるで意図的に重ねたかのように残されています。
石は花崗岩が主流です。
このような草原にも出会えます。
ここは長く歩いていても全く退屈しません。
自然で生育している多くの植物にも出会えます。
この辺りは"Bömische Masse"(ベーミッシェ・マッセ)と呼ばれ、現在ではオーストリアの国境界隈からチェコを含む地域です。
古生代(約5億4200万 - 約2億5100万年)に形成された山脈の残りとなっています。
つまり、この巨大な石はそれだけの年月が経っているということになります。