Wien ist anders....ウィーンは他とは違うんだ・・・という意味を含ませたこの言葉をよく見かけます。
かつての帝国の都、荘厳な建造物が建ち並ぶ上品で優雅なウィーンの街を私はよく、「ヨーロッパ文化が凝縮した街」という表現をしています。
昔と今が交差し、現在だって多くの人々普通にこの歴史ある街で生活をしています。
一般的な観光ではそこまでお見せできませんが、私もこの街で生活している1人として、ウィーンは本当に奥が深いなと今でも思っています。
そう言えばウィーンは今年も世界で一番住みやすい街に9年連続でトップに選ばれています。
さて、今日は普通の観光ではまず訪れることがない所で開かれたちょっとしたイベントを紹介します。
それは”Wiens Gardensalon”というタイトルでSalon Jardinが主催し、Schloss Hetzendorfで今週末、昨日までの3日間開かれました。
"街中にある緑へハイキング、新しい物を知り、心地よくぶらついて自然を楽しもう! 観察しよう、発見しよう、リラックスしよう!" をモットーとして、多くの地元の人が訪れました。
左上の写真に見られるのはSchloss Hetzendorfで、ウィーン12区の一角にある歴史的重要なバロック様式の宮殿です。
1675年にここを入手した記録があります。
その後所有者が多く入れ代わります。
17世紀の終わりにはおそらくフィッシャー・フォン・エアラッハにより、その後18世紀前半にはルーカス・フォン・ヒルデブラントにより内装や庭園などの増改築も行われ、1742年にマリア・テレジア女帝のために宮廷が買い取りました。
マリア・テレジアが1743年、宮廷建築家のニコラウス・パッカシに依頼し、女帝の母であるエリザベート・クリスティーナのための住居として、宮殿に拡張させています。
彼女が亡くなった後、この宮殿は誰も住むことなく、空き家的になっていました。
女帝の長男のヨーゼフ2世も少しここに住んでいます。
1946年以来ここはウィーンモード学校が入っています。
この宮殿の裏側にはウィーンとは思えない自然があり、それがこの庭園となっていて、イベント会場でもあるわけです。
この庭園には60の様々な分野の業者が出店していて、その場で購入もできれば、依頼することもできます。
業者の種類は花屋、家具、インテリア関係、庭園デコレーション、ハンモッグ、スポーツ、装飾品、もちろんフード系まで多くあります。
多くの店が出てますが、店には興味なく、普段入ることができないこの庭園の空気を楽しんでいる人も多くいました。
庭園であっても、自然の中にいるような感覚になるので、寝転がって昼寝をしている人の姿も多く見られました。
庭園の真ん中には大きな木があり、そこには音楽バンドもいて、多くの人が取り囲み、のんびりBGMを楽しんだり、踊り出す人もいました。
うちも土曜日の午後に出かけて、店を見たり、ぶらぶらして数時間ぐらいここで過ごしました。
喉が渇いたので、右の写真に見られるラズベリーシュトゥルムを飲みました。
いい味を出してました。
Schloss Hetzendorfは地元でもそれなりに知られているバロック宮殿ですが、この後ろの自然庭園はあまり知られていません。
このイベントは5月25日~5月27日までの3日間行われました。