"知られざる美しい中庭風景"というタイトルで何気なく書き始めましたが、ウィーンによく見られるこの時期の花やウィーンのちょっと珍しいアングルのようにすっかり定着した内容となりました。
外からは全く見ることができない建物の中庭空間は個性があって、素敵です。
さて、前回の知られざる美しい中庭風景55では、クレムスから取り上げましたが、今回はウィーンとアイゼンシュタットからです。
こちらはとても美しい中庭風景です。
ちょっと回廊のようになっていて、奥には大きな教会が見えています。
このスタイルはたいてい修道院の中庭で、ここもかつては"Serviten"修道会でした。
Servitenは1233年、フィレンツェで設立されました。
ウィーンには皇帝フェルディナント3世から1638年に許可をもらい、この場所に教会、修道会施設を作り、1783年から現在に至るまでこの地域の司教区教会として機能しています。
この美しい中庭空間を形成しているかつてのこの修道会の建物は、1646年に建築が始まり、1664年に北側と東側が完成し、1677年に南側と西側が作られました。
その後、1685年に2階、3階部分が建設されました。
一見ルネッサンス的な雰囲気ですが、やはりバロック様式です。
ここは名前の通りウィーン9区にあるServiten教会です。
こちらも非常に美しい中庭空間です。
最初に見た修道会の大きな中庭空間とは全く違います。
これはBürgerhaus...かつてのLebzelterhausです。
Bürgerhaus(ビュルガーハウス)はそこの街に住む市民(時としてブルジョア・・・中産階級)の代表的な歴史的住居で、たいて美しい装飾が施されています。
この建物もここでは見られませんが、正面はロココ調の装飾があります。
この建物の古い部分は16世紀~17世紀からです。
2階建て構造のちょっと細長い中庭空間では、右側がルネッサンス的な大きなアーチが規則的に見られ、アーケード的になっています。
奥の方には幅の広いアーチが左側部分と結ばれていて、その奥にも中庭空間が見えます。
ここはアイゼンシュタットのHuptstraße10番地にあるとても美しい中庭空間です。