昨日は久しぶりに朝から雨でした。
もっとも夜中から雨が降り始めたわけですが、朝になっても止まず、どんよりとした空模様でした。
それまではずっといい天気が続き、青空が広がっていました。
今年はかなり乾燥しているので、草木には良かったしょうか。
さて、今日はシュタイヤーマルクの春やGenuss Festivalと同様、毎年この時期に開かれるイベントのひとつを話題にします。
それは"Steffl-Kirtag" というシュテファン大聖堂前の広場から大聖堂の裏側にかけて開かれるこの時期恒例のイベントです。
実際はイベントというよりも宗教的なお祭りです。
このSteffl-Kirtagは2002年から毎年行われていて、今年で17回目ということになります。
このお祭りは聖霊降臨祭の前に開かれ、今年は復活祭が4月1日と早かったのでこのSteffl-Kirtagも5月10日から始まりました。
開かれる期間はだいたい12日間なので5月21日が千秋楽です。
地元ウィーンではシュテファン大聖堂を愛称でSteffl (シュテッフル)と呼んでいます。
シュテファン大聖堂は、キリスト教の一番最初の殉教者であるシュテファヌスに捧げられている・・・ということでそこから愛称がStefflです。
Kirtagとは、Kirchweihで、いわゆる教会堂開基祭です。
一般的に開基祭とは、中世以来の教会奉納祭が地元の祭りに変わったものです。
ウィーンの真ん中に立つシュテファン大聖堂は、バーべンベルク時代の12世紀半ばから存在している歴史あるゴシック建築で、天を突き刺すようにそびえている南塔はとても印象的です。
ウィーンに数日間滞在する方は、ここを何度となく通るでしょう。
その大聖堂の周りには多くの屋台が出ていて、とても賑やかです。
ウィーンのシンボルであるシュテファン大聖堂は、1945年4月11日から12日にかけての第2次世界大戦の末期には大きな被害を受け、屋根が焼け落ちました。
これはウィーン市民にとってはとても悲しい出来事でした。
そこからできるだけ早く再建を・・・ということで、1948年にはもう再建された大聖堂で戦後最初のミサが行われています。
そして1952年4月26日には大聖堂の新たなオープニングが厳かに催され、その同じ日に新しいプンメリンがウィーンに運ばれてきました。
このSteffl-Kirtagは2002年から開かれていると前述しましたが、その新たなオープニングがあった1952年からの50周年記念ということで、2002年に行われたというわけです。