ウィーンの街は今でのたくさんの路面電車が走っています。
リンク道路を歩けば頻繁に路面電車が行き来していることがわかります。
ウィーンの中心部だけではなく、外側にも多くの路面電車が走っていますし、中心部を全く経由しない路面電車も多くあります。
ウィーンの街によく似合うこの路面電車に乗ってみたい・・・という方も多いでしょう。
個人旅行の場合は必然的に路面電車に乗ることがあると思いますが、団体ツアーの場合は大型バスで観光しますので、皆さんとの観光で路面電車を乗ることはあまりありません。
それでも観光に面白さを加えるために数駅でも路面電車に乗車するツアーもあります。
年間を通して仕事をしていると路面電車をチャーターしてリンク道路を1周するツアーがよくあります。
2008年の秋からはリンク道路を一周する路面電車は廃止され、現在はリンクを一周するためには初乗り券だと2枚必要ですし、乗り換えも必要となります。
それ以外ですとリンクトラムが観光用としてウィーン市交通局から提供されていていますが、これは通常の公共交通機関とは組み合わせができない、専用のチケットとなり9ユーロもかかり、Schwedenplatzからしか乗ることができませんし、30分に1本しか走っていません。
乗り換えなしで1周できるのはリンクトラム以外にはないということになりますから、そういう意味では団体ツアーでの路面電車の貸し切りは話題性がありますね。
しかもガイドが説明しならがら走りますので、クオリティーの高い観光です。
今回は路面電車貸し切りシリーズ 9です。
今回は添乗員さんを含む25名のグループの皆さんとの路面電車の貸し切りです。
例によってに出発場所はKarlsplatzのオットーヴァーグナーパヴィリオンの前からです。
ここですと路面電車は通常の幹線を妨害することなく待機することができます。
今回来たのはローフロアータイプではない、ウィーンらしい路面電車が私達を待っていました。
ウィーン市交通局の運転士さんも親切で、笑顔で挨拶をしてくれました。
系統番号の所はもちろん何も表示されていません。
右の写真は出発してまもなくの所で、車窓に見えるのは楽友協会ホールです。
この部分は通常の路面電車が走らない所ですが、そんな所を走れるのもチャーターならではのことです。
貸し切りですから運転士以外には一般客は誰も乗っていません。
私は交通局の人と話すこともあるので、たいてい一番前に座って御案内しています。
普通は走行中に市電の運転士と話すことはありませんが、この時は気軽に話してくれますので、色々な裏話を聞くことができます。
この時はリンク道路をまるまる1周して、さらに国立オペラ座の前を通って、モーツァルト像がある王宮庭園で降りましたから1周ちょっとしたことになります。
ウィーンの路面電車第1号はリンク道路が開通した1865年にすでに走っていますので、一昨年2015年は路面電車にとっても150周年記念の年だったわけです。
路面電車貸し切りは団体ツアーならではの特権ですね。