年間を通してウィーンの中央墓地はよく訪れます。
ここは有名な音楽家が多く眠っていることから、音楽がテーマになるのが一般的です。
音楽が好きな方、専門的に学んでいる方と来ることが必然的に多くなります。
しかし、ここは音楽とは関係ないことで来ることもよくあります。
それは映画「第三の男」のラストシーンの並木道を見たい方が多くいらっしゃいます。
今日は年末にこの並木道を訪れた時の冬の様子をちょっとお届けします。
映画「第三の男」は、1949年にウィーンで撮影され、キャロル・リード監督、オーソン・ウェルズとジョゼフ・コットンが主役として登場します。
オーソン・ウェルズが映画ではハリー・ライムという悪役で登場し、彼はペニシリンを水増しさせ、闇で儲けていて指名手配中になっていました。
そこへ長年の親友である、ジョゼフ・コットン(映画ではホリー・マーチンス)が親友に会うためにウィーンへやって来て、ハリーに会う・・・という話です。
ウィーンに来てみると、親友のハリー・ライムが亡くなっていると聞かされショックに陥るマーチンス・・・でも話を聞いていくうちにおかしい・・・誰か別の人間がいるな・・・そこで映画のタイトルは「第三の男」です。
今見ても十分面白い映画「第三の男」に影響を受けた方はたくさんいらっしゃいます。
そのため年間を通してこの映画のロケ場所についての質問も多くありますが、特にラストシーンの並木道について聞かれる方は多いですね。
実際この映画ではラストシーンだけではなく、最初の方でもこの中央墓地が登場しています。
こちらは2017年の年末に訪れた時に撮影したラストシーンの並木道です。
映画も落ち葉が散っていて、コートを着る季節でしたので、緑の葉がない冬のこの時期の方が映画らしいかもしれません。
この左手前でマーチンスがアンナを待っているわけですね。
向こう側からこちらへ向かって彼女が歩いて来るわけですが、彼女はマーチンスには見向きもしないで通り過ぎて行きます。
映画を知っていると何回この場所に来てもおもしろいです。