オーストリアはキリスト教ローマカトリックが全体の80%以上と圧倒的にカトリックの国です。
これはハプスブルグ家がカトリックをずっと守って来たことも影響していると思われます。
明日の11月1日はそのカトリックの重要なAllerheiligen(アラーハイリゲン)という祝日で、日本で言うとお盆にあたります。
最近この同じ時期にはハロウィンの習慣も見られ、うちにも毎年近所の子供達が何人かでやって来るのでお菓子をあげています。
ハロウィンはもともと秋の収穫を祝うと同時に悪霊たちを追い出す古代ケルト人の宗教的な行事が起原とされています。
アイルランド、ケルト習慣で、Allerheiligen(諸聖人の日)の前の晩は「ハロウ・イブ(Hallow Eve)」と呼ばれるキリスト教以前からあった精霊達を祭る夜でした。
これが19世紀に移民によってアメリカに持ち込まれ、ハロウィンとなって現在に至っています。
私はウィーンで生活を始めて25年ぐらいになりますが、当初はハロウィンはほとんど見られなかったと記憶していますが、ここ10年ぐらいから子供達、若者を中心にかなり浸透して来ているんだな・・・と思います。
実際にオーストリアではどのくらいハロウィンが普及しているのでしょうか?
数日前に新聞で興味深いデータが掲載されていました。
受け入れる | 受け入れない | |
16歳~30歳 | 84% | 16% |
31歳~45歳 | 57% | 43% |
46歳~60歳 | 32% | 68% |
61歳以上 | 6% | 94% |
このデータは2017年10月29日のKronen Zeitungに掲載されていたものです。
16歳~30歳の若い世代にハロウィン習慣は支持されていることがわかります。
逆に年齢が上がるにつれてハロウィン習慣が否定されています。
ウィーンで生活をしていると、依然と比べて明らかにハロウィン習慣が多く見られるようになったと思います。
ヨーロッパは歴史があります。
オーストリアは歴史ある国ですから、歴史が浅いアメリカとは文化的にも歴史的にも明らかに一線を置いていることを感じます。
その辺はサンタクロースが登場しないオーストリアのクリスマスの習慣とも共通するものがあります。