ウィーンで撮影された映画と言えば真っ先に「第三の男」が思い浮かびます。
ウィーンに来て映画で登場したロケ地を訪れる方が多くいらっしゃいます。
この映画のラストシーンの並木道はとても印象的ですね。
日本の映画だってウィーンで撮影されているものがあります。
それは寅さんの41作目で、シリーズ48作あり私達が見られる次元で唯一の寅さん海外ロケです。
この寅さん映画のファンの方も実は多くいらっしゃり、ロケ地巡りを御案内したこともあります。
いつか時間を見つけて第三の男や寅さん映画の多くのロケ地もこのコーナーで取り上げたいと思っています。(ウィーンにある寅さん公園)
ちなみに第三の男や寅さん41作目はウィーンのどこで撮影されているかピンポイントでほぼ100%特定できますから、ロケ地巡りに興味ある方は喜んで御一緒させて頂きますので声をかけて下さい。
実際私は映画が好き・・・というよりもウィーンの街が好きなので、そこから街のどこが撮影場所になっているんだろう・・・という興味があったので、時間を見つけては色々歩き回って個人的に調べていました。
さて、ウィーンだけではなくオーストリアと言うとやっぱり「サウンド・オブ・ミュージック」は外せませんね。
オーストリアの雄大な美しい自然を舞台にマリアとトラップ大佐の家族愛をテーマにした心温まる映画ですね。
今でも多くのファンがいらっしゃり、ザルツブルクやザルツカンマーグートを訪れます。
映画で登場したシーンとまさに同じ場所に立つと、とても感動しますよね。
今日はその「サウンド・オブ・ミュージック」でマリアがギターを抱えて子供達に初めて「ドレミの歌」を教えるあの印象的な場所を御紹介します。
映画「サウンド・オブ・ミュージック」はロバート・ワイズ監督、ジュリー・アンドリュース主演で1965年にオーストリアのザルツブルクとザルツカンマーグートで撮影され、アカデミー5部門を受賞した名映画です。
映画で登場する「ドレミの歌」や「エーデルワイス」などはどなたでも知っている曲ですね。
修道院から出てきたマリアがトラップ大佐の家に住み込みの家庭教師として働くことになりました。当初は大佐の軍隊仕込みの厳しさに唖然としましたが、大佐の方針に反抗して7人の子供達の心を徐々につかんでいきます。
外で遊ぶことがなかった子供達に古くなったカーテンで遊びの服を仕立て、大佐の館から外へ繰り出しピクニックに行きます。
ザルツァッハ川に架かる橋を渡り、ザルツブルク大聖堂前を通り、馬の噴水を通り、そして市場で果物を買って、川沿いをスキップし、登山電車のシーンが終わるとこの草原に座っているシーンが出てきます。
きっと皆さんも覚えていることと思います。
そのシーンはこの写真の場所で撮影されています。
ここは以前は何もなかったのですが、最近何と木の囲いができていて、ちょっとした記念の場所になりました。
まるで放牧されている動物達が外に出られないようになっている柵のようです。
正直な所、この囲いは興ざめです。ここは何もなかった時の方がずっと感動がありました。
おそらくロケの場所を探す多くの人が来るため、他の場所には行かせないようにここに囲いを作ったものと思われます。
右側に見られる木の扉からこの囲いの中に入れるようになっています。
この囲いを忘れれば映画の世界にタイムスリップして感動します。
この日は天気は悪くなかったのですが、最初ここに来た時にかなり雲が覆っていました。
しばらくここにいたら雲が徐々に動き、奥の山の世界が映画のように現れてきました。
木の扉から入るとここにはちょっとした説明や覗ける窓などが設定されています。
寝られるベンチも設置されていて、映画を回想しながらくつろぐことができます。
丸い窓にはガラスがはめ込まれていて、そのガラスには右上の写真のようにトラップ大佐の子供達を意識した地元の子供達が描かれていました。
トラップ大佐の子供達は7人ですが、ここには8人います。
マリアを入れて8人ということでしょうか。
ここから覗けばより映画のシーンを感じることができます。
まさにここでギターを抱えたマリアと子供達がドレミの歌を覚えます。
奥に雲がかかっているのが残念です。
上の写真の13分後にはもう雲がかなり動いて、後ろの山がはっきり見えるようになり、青空さへ見られるようになりました。
この時はかなり雲の動きが激しかったです。
こちらはマリアと子供達が歌っている場所とは反対側になりますが、こちらも美しい風景が見られます。
この場所はザルツブルク中心部から45km弱南に走った所にあり、ここに来るには車が必要です。
下からも徒歩で上がってくることはできますが、かなりの時間がかかります。
御興味があればサウンド・オブ・ミュージックのあずまやとトラップ邸もどうぞ。