ウィーンの街は秋の空気が流れています。
ウィーンの日中はこのところ20℃ぐらいと気持ちいい陽気で、青空が広がるいい天気が続いています。
気温が20℃ぐらいでも日差しは強いですから、太陽の下にいれば十分半袖で過ごせます。
街中のカフェやレストランのテラスには多くの人が座って穏やかな陽気を楽しんでいるようです。
しかし朝は10℃ぐらいになりますので、かなり冷え込んできています。
昨日は団体ツアーの皆様と午前中シェーンブルン宮殿を含めた市内観光で午後がオプショナルツアーの徒歩観光でした。
シェーンブルン宮殿が終わり、路面電車の体験乗車があり、王宮を抜けてコールマルクト、グラーベンを通り、シュテファン大聖堂まで行きました。
グラーベンでは先週話題にしたシルヒャー・シュトゥルムの屋台が出ていたので、この時期の話題性がある旬の物としてちょっと観光中に紹介しました。
昼前だったのですが、屋台は結構混んでいましたが、オーナーが皆さんに説明している私に気付いて笑顔で「一杯飲んで行け」と言ってきました。
「今は仕事中だから後で飲みに来ますよ」と言ったら、グループの皆様の何名かがもうシルヒャー・シュトゥルムを買い始めていたのです。
結局多くの皆さんが飲むことになりましたが、私は昼食前ということもありこの時は飲みませんでした。
皆さんが飲んでいるシルヒャー・シュトゥルムを見たら、明らかに先週よりもおいしいだろうな・・・と思いました。
午後の仕事が終わって皆さんとお別れし、そのままこのスタンドへ直行しオーナーに挨拶をして早速飲んでみました。
仕事が終わった後の午後のこの時間はかなりの混雑でした。
簡易テーブルも空きがないぐらい多くの人がシルヒャー・シュトゥルムを楽しんでいます。
オーナーが誇らしげに「とってもおいしいだろ?」と言ってきました。
先週飲んだ時はすでに酸味が少しあったことを言いましたら、「今週の方がおいしいはずだ」とオーナーは言いました。
先週は初日で、おそらく最初に収穫したものから持って来たはずですから、発酵過程が進み、若干の酸味があったわけです。
予想していた通り、先週よりも遥かに濃縮された甘さが出ていて、アルコール量も適度でまさしく期待していた味でした。
とにかくおいしい・・・の一言です。
シルヒャー・シュトゥルムは限られた所でしか飲めませんし、しかもシュトゥルムですから時期的なものですのでウィーンの街中でこれが飲めるのはとても有難いですね。
もう何回も書いていますが・・・
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトゥルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。