ウィーンには100年以上も続く伝統あるカフェハウスがたくさんあります。
カフェハウスはそれぞれ個性があり内装だってもちろん違いますが、伝統カフェには共通性があって歴史あるカフェに感じる空気が流れています。
地元の人達にとってもカフェはとても重要です。私は個人的にも仕事でもよくカフェに行きます。
ウィーンで一番飲まれているコーヒーと言えばメランジェですね。そういう意味ではメランジェをウィーンナーコーヒーとして表現しても間違っていないような気がしますが、ウィーンの伝統カフェハウスではウィーンナーコーヒーという名称どころかコーヒーという名称も存在していません。
ウィーンはカフェ発祥とも言われていますが、これはカフェをお客様に提供する喫茶店業ということですね。
1685年のオスマントルコのウィーン包囲(1683年)の2年後にはウィーンで最初のカフェハウスがオープンしています。ウィーンのカフェハウスに入ると色々なカフェがあることがわかりますが、場所によってはトルココーヒーが飲める所もあります。
トルココーヒーはこちらでは"Türkischer Kaffee"(テュルキッシャー・カフェ)と呼ばれますが、実際はギリシャコーヒーと同じで、ギリシャでは"エリニコカフェ"と呼ばれます。
トルコに占領された過去があるギリシャではトルココーヒーとは絶対に呼ばれません。
ウィーンにだってギリシャレストランがいくつもありますがそこでもエリニコカフェと言えば店は喜んで出してくれます。
上の写真はカフェSchwarzenbergのトルココーヒーです。ここではこのようなスタイルで出てきます。
コーヒーの粉を専用の小さい器(鍋)に入れて、水、砂糖(好みで)を入れて沸かして溶かします。
泡立ってきたらこぼれる直前で人を止めて粉が沈殿するまで少し待ってから飲みます。
普通は小さいカップで出され、かき混ぜることはしません。
飲んだ感覚はちょっと粉っぽく感じるのですが、コクがあって慣れるとこれがとてもおいしいです。
個人的にはギリシャのエーゲ海の島が好きなので、これを飲むとやっぱりギリシャを思い出します。
自分の中ではトルココーヒーではありませんが、ウィーンではトルココーヒーとして飲むことができます。
機会があれば一杯いかがですか?