ウィーンのカフェハウス文化は無形文化遺産にも登録されていて、カフェは生活の中では欠かせない部分となっています。ウィーンはカフェ発祥の地・・・でもこれはカフェ自体がウィーンから始まったということではなく、
カフェをお客様に提供するという喫茶店業の始まりということです。
ウィーンには100年以上も続いている伝統的カフェハウスがたくさんありますから、一度は伝統カフェに入る時間を是非作って頂きたいと思います。
伝統カフェは店内の雰囲気からして素敵で、それぞれのカフェハウスにはそれぞれのカラーがありますが、どこのカフェハウスもウィーンのカフェハウスらしい空気が必ず感じます。
団体ツアーの皆様とカフェに行くことはオプショナルツアーなどでカフェでお茶することが決まっていて、事前に特定のカフェに予約が入っている時以外はそんなに多くありませんが、(そもそも団体ツアーの場合、観光内容は詰まっていてカフェなどに寄る時間などはまずありません)個人のお客様とは観光中に頻繁にカフェを訪れます。
徒歩観光している時にちょっと疲れたのでカフェに入る場合、昼食をカフェでとる場合などよくあります。
伝統あるカフェに入ること、ウィーンのカフェ文化に触れることもウィーンの観光では外せません。
ウィーンのカフェに初めて入る方にはたいていメランジェをお勧めしています。
地元では一番飲まれているカフェの種類ですので、そういう意味ではこれをウィンナーコーヒーと表現したっていいのかもしれません。
その辺については以下も御覧下さい。
ウィーンのカフェ、ウィーンナーコーヒーという名称はありません、カプチーノとフランツィスカーナー
今日は有名なカフェLandtmann(ラントマン)のメランジェを話題にしましょう。
カフェLandtmannはFranz Landtmannnによって1873年10月1日にウィーンで最もエレガントで大きなカフェハウスとしてリンク道路沿いにオープンしました。現在でもエレガントなカフェハウスということで大変に流行っている店です。国立オペラ座からは少し離れていますが、ブルク劇場横のリンク道路沿いの目立つ場所にあります。
私もここでは年間を通して個人のお客様とよく食事をしたりお茶をしたりします。何人かのボーイさんとも顔見知りなので混んでる時でもよく融通を利かせてくれます。
ここではLandtmannオリジナルのカップでメランジェが出されます。
カップや砂糖に書かれているLandtmannも時代を感じるユーゲント・シュティール様式で、カップの形も下に行くに従ってかなり狭くなっているという独特なフォームとなっています。カップを持つところは金色ですね。
メランジェはどこでもあまり外れはないですが、伝統カフェのメランジェはコクがあります。
ここのメランジェも伝統の味が喉元を通過していきます。
カフェハウスで少し物思いにふける時間は必要です。
その伝統あるカフェハウスがそこで飲むウィーンのカフェをもっとおいしくしてくれます。