ウィーンで観光中に地下鉄4号線や地下鉄6号線で移動したことがある方はこの路線はちょっと特徴的な様式で作られた駅舎が多くあることに気づくかもしれません。
それらは今でも十分ウィーンの街に溶け込んでいて市民の生活に欠かせないものとなり、尚且つ懐かしさを感じさせてくれます。
これらは19世紀終わりに建設されたStadtbahn(シュタットバーン)が始まりでした。
ウィーン生まれ有名な建築家であるオットー・ヴァーグナーによる歴史主義からスーゲントシュティールの重要な建造物です。
このStadtbahnの始まりは蒸気機関車でした。
上の写真を見て下さい。
これはStadtbahnの当時の駅舎を見せてくれる貴重な写真です。
"WIENER ELEKTRISHCE STADTBAHN" (ヴィーナー・エレクトリッシェ・シュタットバーン)と表示されているのがわかります。
つまり、電化されたシュタットバーンとううことになります。
Stadtbahn自体は1898年から1901年に完成して営業しています。
電化されてのオープニングは1925年6月3日~1925年10月20日ですから、上の写真は1925年以降ということになります。
上の写真は大変おもしろいですね。
両方面から蒸気機関車が高架線を走っています。
この高架部分は今でも見られる地下鉄6号線 (U6)ですね。
つまりここは当時"Gürtellinie"と呼ばれたStadtbahnで1898年6月1日にオープンしています。
蒸気機関車でもウィーンの街並みに溶け込んでいるように見えます。
今から120年ぐらい前の近代の終わりではありますが、このような歴史的背景を知っていて地下鉄に乗るのと知らないでただ乗っているのとは感じ方が全く違いますね。
110年以上前に活躍していた郊外の蒸気機関車も御覧下さい。